深谷市は現在、台風21号と北海道胆振東部地震の被災自治体を支援するため、ふるさと納税の「代理寄付」を受け付けている。
「平成30年北海道胆振東部地震」代理寄付ページ(9月10日11時30分時点)
代理寄付とは被災地の事務負担の軽減や迅速な対応を目的に、被災自治体に代わって寄付を受け付け、寄付金受領書などの発送や受け付け事務などを担うもの。被災地が落ち着いた頃、寄付金が代理自治体から被災自治体に確実に届く仕組みで、支援者はトラストバンクが運営するふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」のサイト内で寄付を申し込む。2016年熊本地震の際に茨城県境町の橋本町長が発案し始まった。
小島進市長は「深谷市では、『平成30年台風21号』ならびに『平成30年北海道胆振東部地震』で被害を受けた大阪府ならびに北海道の皆さまのお力になれればとの思いから、ふるさと納税の代理寄付を始めさせていただいた。これからもできる限りのご支援をさせていただきたいと考えている。多くの方のお気持ちが被災地に届くことを願っている」と話す。
さらに北海道胆振東部地震の代理寄付では、被害の全容がまだ把握できていない時期に「一刻も早く寄付を受け付けることが支援につながる」という思いから、全国で初めて被災自治体を指定せず「北海道被災自治体」として、「被災した全ての北海道の自治体」を対象に寄付を募ることにした。開始から1日で2,000万円を超える寄付金が集まり、9月10日現在、1600件以上の申し込みがあった。
応援メッセージには被災地へのエールをはじめ、「被災地への橋渡しをよろしくお願いします」「深谷市の対応の速さに感銘しました」「北海道の広域震災、いち早く代理になってくれて ありがとうございます」(以上、原文ママ)など同市の対応の早さ、代理寄付のシステムを評価するものも見られた。ツイッターで市のゆるキャラ「ふっかちゃん」がツイートしていたのを見て知ったという人もいた。
市産業ブランド推進室の担当者は、寄付金について「被害状況などを考慮し、被災自治体にお届けする」と話す。