東松山市の国分牧場が現在、クラウドファンディングサイトを通じ「国分牧場とお客さまをつなぐ!直売×カフェ×農業体験の複合施設を」プロジェクトの支援者を呼び掛けている。
餌・水・環境にこだわり、自分たちが食べたいと思える牛を育ててきた同牧場。「良い牛作りは食べ物から」の考えの下、ホルモン剤を使わず、県内産の稲わらや川越コエドビールの麦芽かすを餌に使い、現在約100頭の肉用牛を育てている。2011年から「子どもに安心・安全な牛肉で作ったハンバーグを食べさせたい」と牛肉の直売を始め、顧客とつながる場や食育の場を作ろうと、今までにも牛舎見学や農業体験、ピザ焼き体験などを開催してきた。
牧場主の國分唯史さんは「顔の見える安心・安全な食が普通、そんな未来を目指している」と話す。「畑で自ら食べる野菜を収穫し、顔が見える生産者から肉を買って食べる。自分の体を作る物は、自分が選んで食べている物。その食べ物がどこでどの様に育ったのか見えることが安心・安全につながると、私たちは考えている」と話す。
2019年春にオープンするのは直売所のほか、国分牛のステーキやハンバーグ、ローストビーフなどが食べられ、愛犬と過ごせるスペースもあるカフェ、週末に定期開催する農業体験の複合施設。牧場に隣接する国分農園で育てた無農薬野菜を収穫し、自分たちで料理し食するという週末コミュニティーを展開する。
國分さんは「顔の見える食は、現代ではぜいたくなことに捉えられるが、もしかしたらそれが普通であるべきなのでは。そんな思いをかなえ、消費者の生活を支える生産者になっていきたい。このプロジェクトはそのための第一歩」と意気込む。「ぜひ一度、国分牧場に遊びにきて私たちのことを知ってほしい」とも。
クラウドファンディング募集は1月31日まで。