新しいコラボレーションの形を提案する芸術集団「Team楽演」が現在、11月3日熊谷市で上演する舞台「春風のヴェール」の共演者を募集している。
2018年に上演し満員御礼となった同作品は、バレエと歌とが芝居仕立てで進む作品。一曲一曲に歌、踊り、芝居があり、出演するバレリーナ、ダンサー、アクター、シンガーがコラボレーションする。今回上演内容をさらにスケールアップして上演するため、7歳~18歳までの共演者を募集することにした。
舞踏家の江島綾女さんは「子どもたちに表現する楽しさを感じてほしい」と話す。5月に行われる配役オーディションを前に、現在ワークショップを開いており、歌・踊り・芝居の基礎など実践を交えて練習。オーディション後に本格的な舞台稽古に入る。月1~2回を予定するワークショップでは、それぞれのジャンルのプロが子どもたちと一緒に参加。子どもたちは発声や歌、基本ステップ、パートごとに振り付けを覚えるなど「表現すること」を体験していく。
3月のワークショップには声楽家の萩原みかさんが参加し、発声練習や体を動かしながらリズムを取ったり歌ったりするプログラムを行った。学校から募集チラシをもらったという小学4年生の女子児童の一人は「歌は苦手で不安だったが、みんなと一緒に歌ったら自然に声が出ていた。振り付けを覚えて踊るのも楽しかった」と話す。
小学生の娘を参加させたという母親は「娘はシャイで、人前で話すことも苦手。知り合いにチラシを見せてもらい、何かのきっかけになればと思っている。ワークショップは2回目だが、本人は『楽しい、また来たい』と話している、参加させて良かった」と笑顔を見せる。
江島さんは「踊ったことがなくても、歌が苦手でも、それぞれに合わせて進めるので初心者や未経験者も心配ない。みんなで一緒に身体を動かしたり、歌ったり、一人一人の個性を表現するきっかけになれば。ワークショップは強制ではない、参加できる回に気軽に来てほしい」と呼び掛ける。
ワークショップ参加費は2,000円。次回は3月30日を予定する。