小川町で完全無農薬、無添加のワイン造りに取り組む「武蔵ワイナリー」(埼玉県比企郡小川町高谷、TEL 0493-81-6344)で4月11日、ワインの醸造場・販売場開設記念のオープニングレセプションが行われた。
第5回小川のワイン祭の案内(会場は武蔵ワイナリー醸造場・販売場)
2011年小川町でブドウ作りを始めた同ワイナリー。町内に6カ所のブドウ畑(2万2千平方メートル)を所有し、ワイン名にもある「小公子」をはじめヤマソービニヨン、メルローなどを栽培。JAS有機認証で使用が認められているボルドー液(農薬)も使わず、完全無農薬のブドウ栽培・無添加のワイン造りを目指してきた。
ワイン「小公子」の初出荷から5年、ブドウ栽培からワイン製造・販売まで一貫して行うため、念願の「醸造場・販売場」開設となった。敷地面積4000平方メートル。小高い丘の上に立つ「醸造場・販売場」は眺めが良く、隣には6反のブドウ畑が広がる。販売場では小公子(4,000円)、グラスワイン(300円~)、小川小公子ぶどうジュース(350円)、小公子エール(1,200円)、ブドウ果汁のグラニータ(300円)のほか、ワイナリー代表が杜氏を務める武蔵鶴酒造で仕込んだ武蔵ワイナリーオリジナルブランドの日本酒が購入できる。
レセプション当日は50人以上が駆け付け施設オープンを祝った。祝辞を受け、ワイナリー代表で醸造家の福島有造さんは「ブドウ栽培開始からようやく事業が形に、栽培から醸造・販売まで自社でできるようになった。今は自社商品の販売だけだが、自社商品以外でもお客さまの『食の安心安全』を満たすような店にしたい。この場所に来れば安心安全でおいしいものが買える、また来たいと思わせるような場所になれれば」と笑顔を見せた。「小川町は日本酒の酒蔵が3軒、ビール、ワインも造られ、農業の為のバイオガスプラントや自家製味噌作りも盛んに行われている。有機農業の里に加え『発酵の里』としてアピールしていきたい」とも。
施設建設には地元の材木を使用し、内壁には土壁を採用、高低差を付けてエネルギーの使用を抑えるなど、自然のぬくもりが感じられる仕上がりになっている。福島さんは「準備が整い次第、仕込みを始めたい」と意気込む。
27日・28日にはワイナリー主催の「第5回小川のワイン祭」を開催、過去最多の16ワイナリーが参加する。回を重ねるごとに来場者数が増え毎回盛況の同イベント。福島さんは「会場が『道の駅おがわまち』ではなく『武蔵ワイナリー』に変更になっている、祭両日は駐車場が閉鎖されているので、小川町駅からシャトルバスを利用してほしい」と呼び掛ける。
営業時間は10時~17時。小川のワイン祭の開催時間は10時~16時。