熊谷市の菓子店「梅林堂」(本社熊谷市佐谷田、TEL 0120-889-449)が9月20日、ラグビーワールドカップ2019日本大会に合わせ同店箱田本店(熊谷市箱田)に「ラグビー神社」を建立、分霊の儀を行った。
左からガラス作家の各務さん、佐谷田神社の川端宮司、梅林堂の栗原社長
1864(元治元)年創業の老舗菓子店「梅林堂」は、生サブレ「やわらか」をラグビーワールドカップ仕様のパッケージで販売しているほか、缶バッジや帽子などRWC公式グッズも店内で販売する。
「地域を盛り上げていくために何かしたい。行動しなくては」との思いからRWCを機に建立したラグビー神社、正式名称「寿康(じゅこう)神社」。「地域の皆さま、熊谷に来る皆さまに幸多からんことを願う神社」として店内に開いた。ご神体はガラス彫刻のラグビーボール、傍らにはガラスの狛犬が鎮座する。
分霊の儀当日、お社となるガラス製のラグビーボール内部に、市内佐谷田神社に祭られている天手力男命(あめのたじからおのみこと)のご神鏡を川端康稔宮司により分霊が行われた。栗原良太社長は「一般人が神社を作って良いのかと迷いもあったが、こうして神様をお迎えできてありがたくうれしい。今後もしっかりお守りしていきたい」と話す。
ガラスの技法的に難しいキャストという鋳造技法で作られたご神体は、各務ガラス工房(熊谷市末広、TEL 048-522-6192)作家の各務ひとみさんが制作した。ボールは公式ラグビーボールと同じ大きさで、内部にご神鏡が入る小さな空間を作り、4枚の革からできているラグビーボール構造を利用して上部4分の1がスライド式のふたになっている。左右対となる狛犬は、ラグビーボールを持ち、目に赤、足元の装飾に緑、黄色、白、紫を使い、神社の「五色の旗」を表現した。
各務さんは「今までいろいろなものを作ってきたが、まさか神社を作るとは思ってもいなかった。栗原社長をはじめ、世界中のラグビーファンに愛される神社を作らねばと大きな責任を感じ、窯入れから出すまでは心配で眠れなかった。分霊の儀では緊張しながらご神祭へ玉串をささげつつ、より良い形を追い求め製作に悩んだ日々が一瞬でよみがえり、無事にこの日が迎えられたことに感無量だった。W杯の成功祈願はもちろん、選手、ファン、皆さまの大願成就の願いを込めて製作してきたラグビー神社が皆さまに愛されつづける存在になってほしい」と話す。「開設したラグビー神社のサイトにご神体の制作過程を載せているので見てもらえれば」とも。
同店の営業時間は9時~19時。