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熊谷在住の全日本1位ピアノ奏者・青木駿太さんが母校でミニコンサート

児童の前で演奏する青木駿太さん

児童の前で演奏する青木駿太さん

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 昨年全日本ジュニアクラシックコンクールで1位を獲得したピアノ奏者の青木駿太さんが7月13日から3日間、母校の熊谷市立三尻小学校で「ミニコンサート」を行った。

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 熊谷市在住の青木さんは、幼いころから音楽に親しみ小学5年生から本格的にピアノを始めた。2019年に行われた「第37回日本ジュニアクラシック音楽コンクール」ピアノ部門大学生の部で1位に輝いた。受賞後の今年3月、熊谷文化創造館「さくらめいと」で開催予定だった「さくらの街熊谷ガラコンサート」は、新型コロナウイルスの影響で中止となった。

 母校の三尻小学校から「コロナ禍で不安やストレスを抱える子どもたちに元気を、ピアノの演奏で夢に向かって努力する姿を見せてほしい」と学校運営協議会委員と青木さんの縁でつながり「ようこそ先輩!青木駿太さんミニコンサート」が実現した。

 7月13日から行ったコンサートは、密を避けるために低・中・高学年と日程を分けて行われ、最終日の15日は5、6年生児童が青木さんの迫力ある演奏に耳を傾けた。

 コンサートでは、ベートーヴェン「ピアノソナタ第2番第3楽章」、ショパン「革命のエチュード」「ノクターン」、全日本の舞台で演奏したババジャニアン「6つの描写」の一部を披露。子どもたちのために用意したアニメ「鬼滅の刃」の主題歌「紅蓮華」も演奏し、児童たちはステージにくぎ付けになっていた。最後に青木さんの伴奏で校歌を斉唱した。

 コンサートの途中で青木さんは、難しい曲を弾くために1日20時間練習したことを明かし、「皆さんの中に、自分の夢を難しいちょっと無理かなと思っている人もいるかもしれないが、絶対そんなことはない。あきらめずにがんばってほしい」とメッセージを送った。

 6年生の代表児童は「コンクールの曲が迫力あってすごいと思った。心に残ったのは最後に演奏してくれた、鬼滅の刃のオープニング曲。みんなが知っている曲だったし、私たちのために準備してくれたのがうれしかった」と話す。全員での校歌斉唱については「歌うのは楽しい、またみんなと大人数で歌える日を楽しみにしたい」と笑顔を見せていた。

 青木さんは「久しぶりの母校で懐かしい。先輩として頑張らなくてはと思った。一流のアーティストもコンサートが中止になってしまっている中、発表の機会を頂けたことに感謝している。人との縁を大事にしたい」と話す。演奏を終え、「3日連続で弾くのは初めての経験でとても緊張したが、音の出し方を徐々に変えるなどとても勉強になった。国内だけでなく海外のコンクールに視野を向け国際的なピアニストを目指す、この経験を生かしていけたら」とも。

 長谷川雅夫校長は「コロナ禍で子どもたちにこのような時間を提供できたのはPTAと地域の皆さんのおかげ。3日間で370人の児童生徒が演奏を聴き、低学年には元気と勇気を、5・6年生には夢に向かって努力する姿が伝わったと思う」と笑顔を見せる。

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