深谷市の工房西岡(深谷市宿根、TEL 048-573-0065)で2月13日、販売会が行われた。
「手に持ってほっとする」ウッドクラフトをコンセプトに掲げる木工房。釣りのルアー製作で培った独自のデザインと制作スタイルで、木目を生かし愛嬌(あいきょう)ある表情の作品が並ぶ。1987(昭和62)年に工房を開き、代表の西岡忠司さんと妻、娘の3人で制作している。全国各地から依頼があり常設店やイベント出店でのみ販売してきた。深谷市内では「渋沢栄一青天を衝け深谷大河ドラマ館」に併設する深谷物産館や「道の駅はなぞの」で販売している。新型コロナ感染拡大前から「作品を直接工房へ見に来たい」という顧客の要望に応え、月に1度、第2土曜に販売会を行っていた。西岡さんは「コロナ禍でイベント中止もあり、結果的に販売会がお客さまと接する良い機会になっている」と話す。
工房内に並ぶ作品は200種類以上。マガモやオオルリ、ウグイス、メジロなど鳥類やイワナ、アマゴ、マグロ、オオサンショウウオ、マンボウなど、魚や海の生物、カピバラ、ペンギン、ハリネズミ、リスなど動物をはじめ、ステゴサウルスやトリケラトプスなど恐竜、栗や木の実など植物もある。コロンとしたフォルムに写真や図鑑を参照しデザインを起こす西岡さんのウッドクラフトは、角材を成形し削ったり磨いたりしてから形を彫り、部品を接着し研磨を行った後、下地処理、塗装する方法。3人で1種類につき30~40個ずつ数日かけて全て手仕事で行うという。「リアルすぎてはいけない、そっくりすぎると奇をてらうものになってしまう」と話す。「一から手で作り出すものはどうしても高値になってしまうが、できるだけ購入しやすい価格帯で提供したい。見て触れて、ゆっくり選んでほしい」と話す。
月に1度の販売会では子どもや孫に購入する人が多いという。西岡さんは「ウッドクラフトには手に持ってみないと分からない、他にはない魅力がある。子どもに見せるだけでも刺激になり良い思い出にもなると思う。お子さんと一緒に来ていただければ」と笑顔を見せる。
次回は3月13日。開催時間は13時~18時。