小川町のスパイスカレー店「curry&noble 強い女」(比企郡小川町大塚、TEL 0493-81-5681)が2周年を迎えた。
「ポークビンダルーカレー」「無水チキンカレー」「ビーフルンダンカレー」のほか「2種のあいがけカレー」も
「カレーは肉料理です」をキャチコピーに掲げ、水を使わずに野菜の水分だけで10時間以上煮込む「無水チキンカレー」や「ポークビンダルーカレー」「ビーフルンダンカレー」など、化学調味料不使用で地元野菜とスパイス、岩塩のみで作る料理を提供。店内はカウンター5席、テーブル15席を設ける。以前は理髪店だったという店舗を自分たちで改装した。店奥の住居だった部分は一段高くなっている。
アーティストで料理人の代々木原シゲルさんら「つよいグループ」の仲間で立ち上げた店。店主の矢野織江さんはライブハウス運営、イベント制作に関わり、コミュニティーづくりに取り組んできた。「人の集まる場所を作りたいと考えていた。移住して、この町でできることや良い所を見つけていくうちに、代々木原が長年旅したインドなどのエスニック料理、スパイスを使ったカレーを販売したらどうかとイベントなどに出店。お客さまの反応を見ながら出店を繰り返し、他店にはない無水チキンカレーをメインに始めることに決めた」とオープンを振り返る。
メニューは大量の玉ネギとトマトを煮込んで出るだしを使って鶏肉がホロホロになるまでじっくり火を入れ、12種類のスパイスと岩塩だけで調味するパキスタン料理の「チキンカラヒ」をアレンジした「無水チキンカレー」(1,280円~)や、酸味と辛みの効いたスパイスカレー「ポークビンダルーカレー」(1,280円~)、牛肉をココナツミルクとスパイスで煮込むインドネシアの肉料理「ビーフルンダンカレー」(1,680円~)など。カレーメニューには、季節に合わせて地元野菜のマリネやピクルスと京番茶がセットで付く。
2周年を迎え、矢野さんは「オープン当初は名前のインパクトや田舎にあるスパイスカレー屋が珍しいと来る方もあったが、他店からの紹介で来てくれたり、ロードバイクの人たちが立ち寄ったり、通ってくれるリピーターも付いた」と話す。中でもコロナ前から始めたテークアウト、宅配デリバリー販売が地元民に広まり利用されていることは大きいという。
矢野さんは「地元の方にとっては外から来た何だか分からない店、入りにくいイメージだと思う。周辺地域にポスティングしたりテークアウト販売に合わせて『ジャパニーズカレー』を開発したりしたかいあって、コロナ禍で店内休業中も週末に200食の注文が入った。現在店内も地元のリピーターがあってうれしい」と話す。現在店舗2階部分はシェアハウスとして利用、シェアキッチンカーも始めるという。「町の人たちが集まりやすい場所を増やしたい」とも。
スパイスへの興味が止まらないという矢野さん。「独学でスパイス研究を続けていて今も改善・改良中。これからもスパイスカレーを追求していきたい」と話す。「通信販売も始めたので、当店の味をご存知の方だけでなく、全国からご利用いただければ」とも。
営業時間は11時~14時30分、18時~21時(3月中は水曜、木曜、金曜、土曜のみ)。月曜定休。