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行田・松坂屋蔵に「菓子工房オリーブ」 焼きたてクッキー、量り売りも

将来的には2階をカフェに考えているという小野さん、

将来的には2階をカフェに考えているという小野さん、

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 「菓子工房オリーブ」(行田市天満)が4月23日、行田八幡神社近くの「松坂屋蔵」にオープンした。

親しまれている「手作りクッキー」。今後は店で購入できる

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 1990(平成2)年、店主の小野杏介さんの祖母が行田市に出店した「菓子工房オリーブ」。以前は生菓子や焼き菓子、クレープなども取り扱っていた。時代とともに販売形態を変え、近年はクッキー卸売専門店として「古代蓮の里 売店」や「観光物産館ぶらっと♪ぎょうだ」県内外のショッピングモールなどで商品を展開している。店舗販売はしていなかったが、工房オープンに伴い店でも購入できるようになる。

 商品は定番商品の北海道バター100%を使った「手作りクッキー」(バター、チョコチップなど計15種類)(1袋90グラム=378円)のほか、「きなこぼーる」「足袋クッキー」「はにわクッキー」など行田にちなんだ商品を販売。「焼きたてクッキー」の量り売りやクレープ販売も始めるという。

 「カフェを開きたい」と都内や熊谷のカフェでバリスタとして経験を積んだ小野さん。昨年夏、30年以上続く祖母の店を継ぐことを決めて工場に入り、クッキーを製造する傍らネットショップも始めた。自宅に併設する工場で製造していたが注文が増え手狭になったため、「スタッフを増やせるように製造場所を広げたい」と場所を探していたところ、行田商工会議所の紹介で「松坂屋蔵」と出合い、蔵を改修してオープンすることになったという。小野さんは「松坂屋建材さんとのご縁をつないでもらい、タイミングが合った」と話す。

 行田市教育委員会によると、店舗の「松坂屋蔵」は1949(昭和24)年ころ、戦後間もなく創業した松坂屋建材が建設した倉庫。軍事施設のボイラー室を解体し、その建材を再利用して建てられた。頑丈な造りの均整の取れた蔵で同社の倉庫として使用されていた。この間口3間半、奥行4間半の2階建てモルタル蔵。店舗利用に合わせて、蔵の雰囲気を残しながら間取りを設計し、天井の梁(はり)や急こう配の階段などを改修した。工房と販売スペースはガラス扉とカウンターで仕切ってあり、オープンキッチンのように製造工程を眺めることができる。

 「安心して食べられるものを」との思いから材料にこだわり生地作りから成型まで手作業で行う同店。「将来的には2階にカフェ併設を予定しているので、観光や散歩途中に足を運んでもらえるような憩いの場になれれば」と小野さん。「市内には足袋蔵や花手水など町巡りできる見所がそろっている。カフェ巡りもお勧めしたい」と笑顔を見せる。

 営業時間は10時~19時。火曜定休。

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