小学生の親子を対象にした「川の生き物調べ」が6月6日、熊谷市立吉岡小学校南を流れる「和田吉野川」で行われた。主催はNPO法人「熊谷の環境を考える連絡協議会(くまかんれん)」。
親子で実験や自然観察をする熊谷市の取り組み「ウィークエンドサイエンス」の一環。小学生の親子に川や水辺の生物に触れてもらい、自然の豊かさも学んでもらおうと2016(平成28)年に始まった。今年は児童や保護者、スタッフら計70人が参加。河川水質調査も毎年行っている。
当日は、時々小雨がぱらつく中、「魚観察」と「川辺の植物観察」の2グループに分かれてそれぞれ思い思いのところを観察。水生カメムシの仲間「タイコウチ」が見つかった。魚の調査リーダー・埼玉県河川環境団体連絡協議会の小林一己さんは「カマキリのカマのような前足が特徴のタイコウチが見つかったのはこれまでで2回目。きれいな水でしか生きられない魚虫?生き物?なので見つかったのはうれしい」と話す。
和田吉野川の観察を行った場所は水に親しめるところで、平成初期に改修によって生まれたという。自治会長として改修事業に関わってきた奥田信夫さんは「魚のすめる川にしたいと県にかけ合って改修を進めた川が、子どもが遊べるようになってうれしい。ホタルがもっと増えてくれえるといい」と話していた。
母親と魚観察に参加した成田小学校5年の児童は「ヤゴ(トンボの幼虫)が図鑑などで見て思っていたよりずっと丸っこいのが意外だった」と驚き、植物観察に参加した桜木小学校1年の児童は「オオバコの草相撲でチャンピオンになったのがうれしかった」と声を弾ませた。
同NPOには熊谷市の環境関連団体が多数参加している。会場に近い江南エリアの認定NPO法人「熊谷市ほたるを保護する会」の小柴清さんからは「昼は川の生き物調べ、夜はぜひゲンジボタル観察に」と、熊谷の豊かな自然の楽しみ方の提案もあった。