NPO法人SK人権ネットの運営する「熊谷なないろ食堂」(熊谷市石原)が6月7日~10日、地元住民に日用品や食料品の寄付を呼び掛ける取り組みを熊谷市役所で行った。
偶数月は「ごはん屋なないろ食堂」、奇数月は「埼玉トヨペット熊谷支店」と隔月でフードパントリーを行う
家庭にある賞味期限内未開封食品を集めて必要な人へ寄付する「フードドライブ」活動の一環。同子ども食堂では食品だけでなく洗剤や文房具、日用品などを預かり必要とする世帯へ届けている。
当日は熊谷市役所1階ロビーの一角に「熊谷なないろ食堂フードドライブ」ののぼりを立てて行った。スタッフは受け付け可能な品の説明シートを手に、フードパントリーの取り組み、品物の行き先などを説明。会場には同市公式サイトや市報、SNSを通じて告知を知った人など、初日から多くの人がレトルト食品や調味料、生活用品、文房具などを持参する姿があり、4日間で計100人以上が寄付に訪れた。
2018(平成30)年から活動している同こども食堂。毎週月曜・水曜・金曜の17時~19時30分、定期的に食事を提供している。これまでも企業や個人から寄付の品が集まるたびに不定期で「フードパントリー」を行ってきた。当初およそ30世帯だったフードパントリーの登録世帯は年々増加傾向にあり、6月11日現在69世帯が登録している。同子ども食堂では昨秋から2カ月に一度の定期開催へ移行し、さらにカーディーラー「埼玉トヨペット熊谷支店」(熊谷市佐谷田)の協力で、今年4月からは毎月一回、偶数月は「ごはん屋なないろ食堂」、奇数月は「埼玉トヨペット熊谷支店」と隔月でフードパントリーを行えるようになった。
「熊谷なないろ食堂」代表者の山口純子さんは「以前にも増して(フードパントリー)の登録世帯が増え、必要とされていると感じる。ホームページやSNSからメッセージを入れてくれる方、学校の先生や知人からの紹介もある。初めての方は子ども食堂を一度ご利用いただき、各家庭にとって良い方向へ進むきっかけになれば」と呼び掛ける。
次回の熊谷市役所でのフードドライブは8月、「熊谷なないろ食堂」では常時寄付の品を受け付ける。山口さんは「食品ロスやゴミの削減につながる。余っているもの、使わないものなど『もったいない』を『ありがとう』に変えて『お互いさま、助け合いの心』で続けていきたい」と話す。「私たち(子ども食堂)だけではできることが限られるが、多くの方々の支援や思いに支えられている。今回フードドライブのために市役所を訪れてくださった方から『活動を応援したい』『支援したいと思っていた』という声をいただき、勇気付けられた」とも。