深谷産トウモロコシ「味来」を使ったクラフトビール「夏来る」の販売が8月6日、深谷市内の酒販店などで始まる。
商品を手に紹介する馬場三恵さん(右)と久江さん(左)。「チーム夏来る」はデザイナーや絵手紙作家、市・県職員など深谷市で活躍するメンバーからなる
トウモロコシ「味来」を栽培する深谷市の野菜農家・馬場三恵さん久江さん親子を中心に集まった「チーム夏来る」が、深谷の新しい土産物として「味来」をアピールしようとクラフトビールを開発、商品化した。
原材料に麦芽とホップ、副原料に深谷産とうもろこし「味来」を使い、スタイルはアメリカンペールエール。アルコール度数は5パーセント。県内の麻原酒造(越生ブリュワリー)で醸造し、約4000本の限定生産を予定する。
「だいぶ前から構想はあった。動き出したのは2年前くらいから」と久江さん。ホップの種類やトウモロコシの加工法などを変えながら試作を繰り返し、2019(令和元)年秋に開催された「深谷市産業祭」で試作品を発表。タイプの異なる2種類のビールを来場者に試飲してもらい、投票で人気のあった「すっきり」タイプを採用した。トウモロコシをイメージさせる黄色を基調にした「夏らしく可愛らしい」デザインのラベルで、コロナ禍で広がる「家飲み」需要に、会えない人への「深谷土産」にと幅広い層にアピールする。
三恵さんは「すっきりした飲み口で、苦みを抑えながらもホップと味来の香りが楽しめる。適度な甘みとキレがあり食事にも合わせやすい」と紹介。深谷産の「味来」は、トウモロコシの中でも他の品種と比べて糖度が高く平均糖度は15度とも言われる。生でも強い甘味があるが、加熱することでさらに甘味とジューシーさが味わえるという。「夏来る」には今年6月に収穫した「味来」を使用、加工してホップと一緒に煮込むことで「味来」の風味を加えている。
現在、道の駅「おかべ」にて先行販売中。「世界ビール・デー」の8月6日から同道の駅や深谷市内外の酒販店などで取り扱う。
価格は瓶入り330ミリリットル=600円。