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熊谷で高校生に「お金の授業」 卒業生FPが母校へ貢献

体育館で「お金の授業」を受ける3年生

体育館で「お金の授業」を受ける3年生

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 社会に出る前にお金のことを学ぶ「お金の授業」が11月15日、埼玉県立熊谷西高校(熊谷市三ヶ尻)で行われた。講師は熊谷を拠点に活動するプライベート・ファイナンシャルプランナーの細田浩世さん。

プライベート・ファイナンシャルプランナーの細田浩世さん

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 SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校の同校で、探求的学習科目「総合的な探求の時間」に取り入れた「SS研究論」の一環。進路選択を目前に控えた3年生は、授業で「人生グラフ」を作成、自己分析することで自信を持って進路選択できるようになることを狙いとしている。これまでにも就職を決めた大学4年生や社会人、NPOスタッフなど外部講師を招いてさまざまな考え方や経験談に触れる実践型授業を行ってきた。

 2022年度から高校必須科目となる「金融教育」に先駆けて学び、(将来の)選択肢を少しでも広げてほしいと「お金の授業」を企画した。

 参加したのは3年生320人。FP=ファイナンシャル・プランナーとは何かという職業紹介から、金融リテラシーの説明を受け、生徒同士で「もし1千万円あったらどうするか」を話し、1千万円=高校卒業までにかかる子ども1人当たりの教育費という話に隣同士顔を見合わせる場面もあった。細田さんは「皆さんが大切な存在だから親御さんは1千万というお金と時間を投資している。投資と聞くと何か危ないことなのではないかと思うかもしれないが、大きなお金を動かすのではなく、大切な物にお金と時間を掛けること」と話す。「お金の勉強をすることでお金の流れを知り、自分がどう社会の役に立てるかを考えるヒントになる」とも。

 細田さんは同校の卒業生。将来FPになろうと進路を決めたわけではなく金融機関で働いたり英語を学びたいと短期留学したり結婚や転居などする中で「お金について学ぶ機会を提供し、お金で困らない人生を歩んでほしい」とファイナンシャル・プランナーにたどり着いたという。授業を企画した大越優斗教諭は「何をきっかけに進む道を決めるかは自分次第。皆さんもこれまでを振り返って、例えば部活に入る決め手は何だったのか、得意教科になったきっかけはなど振り返ってみると、偶然起こることから自分で必然を起こせるようになるかもしれない。未来を決めることでお金の使い方が見えてくる。自分はどうしていきたいのか、自己分析を通じて考えてほしい」と話した。

 授業を終えて、細田さんは「母校に貢献したいと思い、一本のお電話を入れたところからご縁をいただいた。授業ができたことに感謝している。これまでクラス単位での講演経験はあったが、300人という大勢の前での講演は初めて。知らないことを知るワクワクした気持ちを持ってもらえるよう、これからもお金の話を伝えていきたい」と笑顔を見せた。

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