ZINE(ジン)と古本とコーヒーの店「千冊書店」が7月1日、JR熊谷駅直結の駅ビル「アズ熊谷」6階フロアの「装う~SO~」・UNIT2にオープンした。
アズ熊谷6階フロア「装う~SO~」内、UNIT2にある「千冊書店」
1年前まで読書経験がほとんどなかったという店主の「千冊さん」は昨年8月から、「本を1000冊読む」チャレンジを行っている。これまでカフェなどで行っていた読書や動画編集などの作業拠点も兼ねて出店した。バリスタとしても活動していることから、店頭ではハンドドリップコーヒーの販売も行う。
メインで扱うZINEは、出版社を介さずに個人が自費出版する本。千冊さんは「商業出版の整った体裁とは異なる、紙質や装丁の多様さ、作り手が『このことを書きたくて自分で作っている』という熱量や個性がダイレクトに伝わる点が魅力」と話す。
出店のきっかけは、文学作品の展示即売会「文学フリマ」でZINE作家本人と直接話しながら作品を購入する体験に感動したことから。「おしり短歌」のような商業ベースに乗りにくいユニークな作品との出合いや、まだ知られていない宝物を掘り起こすような面白さを感じたという。「ZINEというと『お酒のジン』と混同されることも多く、まだまだ認知度が低い」とも。「出店することで作家と読者をつないで、将来熊谷でZINE作家を集めたイベントを開きたい」と意気込む。
店内は、ZINE、古本、コーヒーに加えてオリジナルグッズも並ぶ。ZINEの棚は「1区画1作家」の棚貸し形式で、作家が利用料を支払い、最大3作品までを陳列できる仕組み。古本棚には、千冊さんが「1000冊読む」の活動で実際に読んできた本が読了順に並び、読書の足跡をたどるような構成になっているほか、千冊さんがボールペンで描いた繊細なイラストを用いたポストカードやしおりなどのオリジナルグッズも販売。多角的な商品構成で来店者を迎える。コーヒーは10年間のバリスタ経験を生かし、「本と一緒に楽しめる一杯を」と隣接するカフェとは異なる豆や抽出方法で提供する。
自分自身が読書を始めてまだ1年ほどであることから、千冊さんは「読書に慣れていない人とも、近い目線で会話しながら本を紹介できると思う。大きいな書店では難しいが、話ながら、その人に合った1冊を提案したい」と話す。
「装う~SO~」は「駅の商店街」をコンセプトに掲げる地域拠点。低リスクで小さく店やコミュニティーづくりを始められる施設として運営される。千冊書店が入る「UNIT」は約一坪のチャレンジスペース。自分の店を開くことができる区画で店主がいてもいなくても自由に見ることができる。千冊さんの在室時間は日々変動するため、インスタグラム「1000booksman」のストーリーで公開する。
営業時間は10時~18時。