見る・遊ぶ 買う 暮らす・働く

行田の古着店「ユア・ストーリー」が1周年 アパレル通じて、挑戦する機会を

利用者は作業を通じて、就労に必要なスキルを習得。古着店の運営を「作業」として提供している

利用者は作業を通じて、就労に必要なスキルを習得。古着店の運営を「作業」として提供している

 行田・水城公園近くの古着店「USED CLOTHING Your Story」(行田市佐間、TEL 048-501-7783)が7月1日、オープン1周年を迎えた。

古着店「ユア・ストーリー」店内の様子

[広告]

 障害福祉サービス事業所・万樹が展開する就労継続支援B型事業所「ユア・ストーリー」が運営する同店。運営者の高塚明紀男さんは大学卒業後、アパレル業に従事したが、25歳で1型糖尿病を患った自身の経験から障害福祉の道へ進んだ。介助員、生活支援員、サービス管理責任者などとして14年間支援に携わり、「似た境遇の人と共に働きたい」と同事業所を立ち上げた。

 店名「ユア・ストーリー」には、「あなたが主役」「誰もが自分の人生の主役」という意味を込める。高塚さん自身にとってもチャレンジだが、利用者それぞれのチャレンジという意味もあるという。

 「好きなこと、得意なことがアパレル・ファッション関係だった。古着が好きで、古着の目利きにも自信がある」と高塚さん。利用者の作業は、検品、洗濯、染み取り、スチーム、アイロンがけのほか、ECショップ用の撮影や商品登録など細分化され、一人一人得意な作業や希望に応じて分担している。「撮影が好き、PC作業が得意など、利用者の適性を見極めた上で決めていく」と話す。

 「経験がない作業でも、やってみると『できる』と気付くこともある。例えば、アイロンがけは難しいだろうと思っていた人がスムーズにこなせたり、入所後しばらくしてから挑戦して自信につながったりしたケースもある。チャレンジしないと何も分からない」とも。

 店作りでは、ブランドの歴史や背景を値札に手書きで記し、商品の魅力を伝える工夫もしている。「流行を追うのではなく、以前からあって、まだあまり知られていない品やブランドを積極的に仕入れている」と話す。

 オープンから1年を経て、高校生から近くに住む80代まで幅広い客層が訪れ、リピーターも多いという。高塚さんは「店内でゆっくりじっくり古着を見てもらいたい。聞かれれば対応するが、積極的な接客はしない」と話す。「実店舗は通販サイトよりも10%引きなので、より買い求めてもらいやすい」とも。

 古着屋としての認知度を広げようと、4月からユーチューブを始めたり、インスタグラムで発信したりと広報活動を続けている。今後は利用者によるショート動画の制作も検討しており、職員体制が整えば地域イベントへの参加にも取り組みたい考えという高塚さん。「利用者とトライアンドエラーを重ねながら奔走している。物事の背景や原因に真剣に向き合いたい。古着と福祉、地域をつなぐ場として、2年目も利用者の工賃アップにつながる運営を続けたい」と意気込む。

 営業時間は10時~19時。土曜は13時~16時。日曜定休。

熊谷経済新聞VOTE

「冷や汁」を知っていますか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
ALL