深谷市立深谷小学校(深谷市仲町)の6年生65人が11月5日、深谷市産業祭に参加した。
同校が取り組む「ふるさと教育」の一環。小学生は「総合的な学習の時間」を通じて地域の歴史や伝統、文化を学んでいる。同校では学んだ活動を地域の人たちに発信する場として、10年以上前から産業祭に参加しているという。児童たちは、新型コロナの影響で3年ぶりの開催となった産業祭に合わせて「深谷のために、世界のために、できること」から4つのテーマを考え「農業」「深谷をPR」「エコ」「募金」のチームに分かれて制作したり商品を考えたり発表をまとめたりと準備した。
当日は市役所本庁舎レンガコリドーに出展。農業チームは自分たちで育てた小松菜、ホウレンソウ、ラディッシュ、小カブ、サツマイモ、深谷特産のネギ「深谷ねぎ」のほか、ハーバリウムや押し花を使ったしおり、サシェ、花の苗などを販売。エコチームは要らなくなったペットボトルや新聞紙で作ったエコバッグや風鈴、小物ケース、クリスマスツリー、ごみ袋などを並べ、立ち寄る人に商品を紹介しながら販売した。ブースの一角ではPRチームが制作した深谷市PR動画の上映も行った。募金チームは市役所通りや旧中山道を歩きながら大きなプラカードにユニセフ募金の内容を手書きしてアピールし、「そこの君、知ってる?」「毎日800人もの子どもが汚れた水や不衛生な環境が原因で命を落としています」とあらかじめ録音したメッセージを流しながら募金を呼びかけた。児童の中には、照れた様子で初めは遠慮がちに声を掛ける様子も見られたが、次第に自信を持ってチームで連携しスムーズにやりとりするようになっていた。買い物客からも「元気いいね」「いい声だね、頑張って」と感心し励ます声があった。
片桐雅之校長は「深谷市のイベントに参加することで、子どもたちが深谷市にさらに親しむことができるとともに、さまざまな世代の方と直接触れ合うことでキャリア教育にもつながっている」と目を細める。「自分たちが作った物を販売し、買ってもらい、喜んでもらう、人の役に立つということも感じてもらえれば」とも。
ブース出展の後は旧中山道に65人全員が勢ぞろいし、鼓笛隊演奏を披露した。