ラグビー日本代表チームへの応援メッセージを集めて全国巡回する「エールカー」が7月28日、八木橋百貨店（熊谷市仲町）に到着した。

応援メッセージを手に「ONE TEAM」とエールを送るファンら

　9月に開幕するラグビーW杯フランス大会に向け、全国各地を回り「ラグビー日本代表に史上最大のエールを送る」プロジェクト企画「ONE TEAM大作戦」の一環。走行した道がアートになる「GPSアート」を活用して日本に「ONE TEAM」の7文字を描き、道中で集めた「エール」を日本代表へ届ける。ONE TEAMの「T」に位置する熊谷は、北陸・関東エリアの4カ所目。「ラグビータウン熊谷」から熱い応援を送ってもらおうと選ばれた。

　猛暑が続いたこの日は朝から気温が上昇。熊谷地方気象台11時発表の情報で気温は34.6度、最高気温は38.5だった。ジリジリと日差しが照りつける暑さの中、百貨店西口入り口に止めたエールカーの前にはラグビーファンや地域住民らが集まった。赤い縁取りの楕円型カードへ応援メッセージを書き込み、ラグビー元日本代表でプロジェクトアンバサダーの伊藤剛臣さん、応援団長の高橋花歩さんと記念撮影をしたり、ファン同士で情報交換したりと、桜ジャージーがエールカーの回りを取り囲んだ。

　前日に行われた菅平高原からエールカーと共に熊谷へ訪れた夫婦は「勝魂」と力強い文字でメッセージを書き、「勝ちまくってください！」と続けた。29日のテストマッチ・トンガ代表戦出場が発表された長田智希選手に「プレーで魅せて」と書いた男性は「仕事でリアルタイムには見られないが、応援している」と話す。たまたま立ち寄ったという市内在住の女性は「地元ワイルドナイツからも多くの選手が代表に選ばれていて活躍が楽しみ」と話していた。

　会場では買い物客や学校帰りの学生たちが通るたびに、アンバサダーの伊藤さんが「ONE TEAM」「日本代表に応援メッセージを」と手を挙げ、力強い声で住民を呼び込んだ。伊藤さんは「本当に、ラグビー愛にあふれた人たちが来てくれた。応援メッセージは『勝利』『優勝』の文字が目立っていたと思う。日本代表への皆さんの声は必ず彼らの力になる。応援エールも届く、必ず届ける」と力を込める。応援団長の高橋さんは「どのエリアもラグビー愛にあふれている方が駆け付けてくださるが、中でも熊谷は、気温に負けず、ラグビーに熱い思いを持って来てくれた人が多かった」と笑顔を見せる。

　この日は約1時間の活動で137人がメッセージを寄せ、エールカーは次の目的地横浜へと出発した。全国から集められたメッセージは来月、日本代表選手たちに届けられる。ラグビーワールドカップ・フランス大会は、9月8日～10月28日。