ジャパンラグビー リーグワンの埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、ワイルドナイツ)が8月28日、2023-24シーズンの初練習を行った。
リーグワン初代王者のワイルドナイツは、昨シーズン連覇を狙うもプレーオフトーナメント決勝戦で惜しくも敗れ準優勝となった。今季、王座奪還を目指す。
この日はラグビーワールドカップ日本代表と各国代表選手を除く30人のメンバーが参加。オフ明け恒例のフィットネステストの後、約1時間トレーニングを行った。練習は熊谷スポーツ文化公園西グラウンドで行われ、ファン・サポーター約200人が見学に訪れた。
個人トレーニングは今月初旬から始まっていたが、久しぶりにメンバーが顔をそろえた。「初日にしては皆、全体的に動けていたと思う」と小山大輝選手。「今シーズンは昨年以上にスタメンで出る回数を増やしたい。キックの精度もさらに上げていく」と意気込む。入団2年目となる橋本吾郎選手は「強みはタックル。どんな相手でもしつこく諦めないプレーを見せたい。試合に出て結果を残す」と力を込める。地元熊谷工業高校出身の吉沢拓海選手は今シーズンからチームに合流。けがの影響でこの日十分には動けなかったが「すごい選手ばかりで学ぶことが本当に多い。試合に出るという大きな目標はあるが、一日一日の練習をしっかりやること。そこから次が見えてくると思う」と前を向く。「入団前はもっとシビアな感じかと思っていたが、意外と皆フレンドリーでいい雰囲気」とも。
昨シーズンを振り返り、「結果的に最後負けて本当に悔しい。1番と2番でこんなにも見える景色が違うのかと改めて実感したシーズンだった」と話すのは内田啓介選手。「今ももどかしい、あの悔しい思いが脳裏に焼き付いている、今シーズンはそれをエネルギーに変えてチームの成功へつなげたい。やっぱり勝つ方が気持ちいい」と続ける。
活動拠点を熊谷に移転して2年。熊谷スポーツ文化公園内さくらオーバルフォートのグラウンドでは毎日のように練習が行われ、許可エリア内であれば誰でも自由に見学できる。ロビー・ディーンズ監督は「またここに来たいと思ってもらいたい」と、特別な日のファンサービスより、チームの練習や選手の姿を近くに感じられる日常を大切にしている。「地域の人たちを含めて、いろいろな人に来てもらい、ラグビーに関わる体験をこのチームと一緒に経験してほしい」と話す。
NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24は12月上旬に開幕予定。ワイルドナイツはディビジョン1で横浜キヤノンイーグルス、トヨタヴェルブリッツ、リコーブラックラムズ東京、三菱重工相模原ダイナボアーズ、花園近鉄ライナーズと同じカンファレンスに入っている。