今年の「熊谷うちわ祭」の年番町・第壱本町区が子ども用甚平を配布する。6月17日、希望者の募集を始めた。
「熊谷うちわ祭」に関わる12の町区それぞれ異なる12種類の生地で、合計150着用意
市内に住む0~5歳児を対象に、祭りに関わる12の町区それぞれの浴衣を手拭いで子ども用甚平に仕立てて無償提供し、親子や3世代で祭りを楽しんでもらおうと企画した。昔から親子がそろいの浴衣で参加する習わしがあったという熊谷うちわ祭で、地域住民の参加を促すとともに、子どもの頃から祭りに親しんでもらうことで次世代の担い手を育てる狙いがある。
甚平のサイズは100センチのみ。祭りに関わる12の町区それぞれに異なる生地で12種類、合計150人に用意する。スタッフは「12町それぞれに異なる紋や柄が入り地色も違う。そろいの支度は町内の自慢であり、祭りの良さでもある。熊谷うちわ祭は、その昔、赤飯やうちわなどを振る舞うことから始まった『振る舞い文化』があり、今回も各町から浴衣生地や手拭いを快く提供していただいた」と話す。「当日はぜひ、山車・屋台と一緒に甚平姿で写真を撮って、祭りを楽しんで」とも。
熊谷うちわ祭は、7月20日から3日間で50万人以上の集客を見込む夏の風物詩。近年は新型コロナ禍の影響により、神事のみ行うなど縮小開催を余儀なくされてきた。祭事に氏子代表として関わり、祭りを取りまとめる年番町の第壱本町区は「今年はコロナ禍前の熊谷うちわ祭のスタイルに戻すことを前提に企画運営する」と提言。萩原直幸大総代は「継往開来(けいおうかいらい・先人の事業を受け継ぎ、発展させながら未来を切り開くこと)の精神で、皆さまと共に明るく楽しい熊谷うちわ祭の実現に努めたい」と意気込む。
応募は7月5日まで。応募者多数の場合は抽選。ウェブの専用フォームで受け付ける(町区の指定は受け付けない)。