2019年ラグビーワールドカップ日本大会に向け、大規模改修を終えた熊谷ラグビー場(熊谷市上川上)で10月20日、改修後初のラグビートップリーグ公式戦に合わせて、楽しみながらゴミのないスタジアム作りに取り組む「ごみ袋でトライプロジェクト」が行われた。
袋の上下を結ぶと楕円形のラグビーボールの形になるごみ袋、7000枚を配布した
「試合後にごみ拾いをする人のいないスタジアム作り」をコンセプトに、「一人一人がごみを持ち帰る」「決められた場所にごみを捨てる」など当たり前のことを当たり前にできるよう、ごみ集めに「楽しさ」と「意義」を加えた同取り組み。
当日は、袋の上下を結ぶと楕円形のラグビーボールの形になるごみ袋を来場者へ配布。一人一人が自分のごみをごみ箱に捨てて帰る(=トライして帰る)ことを推奨した説明ボードを掲示し、メインスタンドの入り口にミニトライゾーン(=ごみ捨て場)を設け、試合後にトライ(=ごみ捨て)することを呼び掛けた。
試合前に配布したごみ袋は7000枚。率先して袋をもらいにくる人も多く、ブース前には人だかりができた。ごみ袋がラグビーボールになる、トライする仕掛けに「面白い」「ユニークで楽しい」「試合後にトライしに来たい」との声も上った。試合後は子どもも大人も集めたごみ袋を手にうれしそうにトライしていた。
主催のNPOグリーンバードは2002年に東京・原宿に誕生し、街のごみ拾い活動を行う団体。いつでも誰もが自由に参加できるボランティアとして、これまで多くの人や企業、団体と協力し共同で国内74チーム、海外12チームの計86チームで活動している。埼玉県内での活動は少なく県北地域では初めて。
同NPO副代表の福田圭祐さんは「ごみ袋のデザインを変えて、ごみを入れ捨てるという行為をポジティブに楽しんでもらおうと企画した。おかげさまで、たくさんの皆さんに興味を持ってもらいトライしてもらった。終了後の観客席や会場周辺にはゴミがほとんど落ちていなかった」と話す。「ファンだけでなく選手も巻き込み、みんなでクリーンなラグビー場を目指していきたい」とも。