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俳人・金子兜太解説本著者と巡る句碑 「俳句寺」常光院で解説会も

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 俳人・金子兜太さんの代表句を解説した本「青鮫は来ているのか」の著者で熊谷市江南文化財センター(熊谷市千代、TEL 048-536-5062)の学芸員が4月6日、常光院(熊谷市上中条)で句碑巡りと解説会を開く。

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 同書は昨年98歳で亡くなった金子さんの一周忌に寄せて、哀悼の意を表すとともに金子兜太俳句の世界と向き合うことを目的に制作したもの。代表的な51の句を年代順に掲載し、それぞれの句について俳人自らの言葉と、郷土の歴史・文化財を扱う学芸員の観点を合わせて解釈を示している。巻頭には同市出身の作家・森村誠一さんが言葉を寄せ、2017年12月に実施した金子さんとの対談内容も掲載している。

 金子さんの俳句について学芸員は「季語にとらわれない考え方や社会性を含む句が多く、内容を理解するために解説が必要な句もある」と話す。学芸員は「自由俳句の代表といわれる金子さん。それゆえに難解で、敷居が高いと評価されることが多いが、本書を読むことによって『こういうことだったのか』と納得し『こんな風景が見えていたのかもしれない』と想像の旅を楽しむことができる。俳句の世界とつながる楽しさを知ってもらえれば」と話す。「俳句本は多いが、金子さんが作り上げた俳句の世界観に着目した上で、各時代の代表作品を解説し紹介する本は本邦初。俳人・金子兜太辞典として活用してほしい」とも。

 句碑巡りと解説会を開く「常光院」は、俳句寺としても親しまれている場所。金子さんの句碑「たっぷりと鳴くやつもいる夕ひぐらし」があるほか、松尾芭蕉三百回忌をしのぶ句碑や、ドイツ語が刻まれた国際俳句連句碑など大小さまざまな句碑がある。

 担当学芸員は「句の背景にある歴史・文化を紹介しながら金子文学を継承したい」と展望を話す。「句碑巡りと解説会は事前予約不要で、どなたでも参加できる。気軽に足を運んでもらえれば」とも。

 開催時間は10時~12時。参加無料。

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