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熊谷のシフォンケーキ専門店「ころぽっくる」閉店へ 13年の営業に幕

「ありがとうございました」と店に立つ内田さん

「ありがとうございました」と店に立つ内田さん

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 熊谷女子高校向かいにあるシフォンケーキ専門店「ころぽっくる」(熊谷市末広、TEL 048-526-3230)が4月30日に閉店する。

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 風味や着色など添加物を使わずに焼き上げ、直径14センチのホールサイズで販売する同店。自然な香りと味で定番のプレーンをはじめ季節のメニューや月替わりのシフォン、スコーンやアイシングクッキーなども用意する。

 開業は2005年。絵本に出てくるようなかわいらしい店内の雰囲気は当時から変わらない。店主自らヒノキにロゴを彫ったという看板は、13年たち色濃く味わいが出てきた。

 良いものを安価で提供したいと材料を厳選し、シフォンケーキは焼いてすぐ提供するのではなく、生地が落ち着くまで一晩寝かせてから販売する。「2日目が一番おいしい」と店主の内田晃さん。「子どもの頃、お祝いでホールケーキを買ってもらうとうれしかった、ワクワクしたあの感じを味わってほしい」と、カット販売ではなくホールサイズでの販売にこだわった。

 広告など宣伝は積極的にしなかったが口コミで広がり、市内外のみならず県外からも定期的に来店しまとめて購入するリピーターもいる。内田さんは「カロリー制限のある方が『唯一の楽しみ』と毎月買いに来てくれたり、シンプルなプレーンの味に『昔食べたような味。ほっとする』と懐かしんでくれたりと、たくさんのお客さまに支えられてここまで来られた。心から感謝したい」と話す。

 プレイスマーケットや星川夜市などイベントにも積極的に出店、中でも昨年10月に開かれた「クマガヤハロウィン」では、実行委員として市内の店舗と参加者をつなぎ盛り上げた。内田さんは「クマガヤハロウィンの良いところは参加者に店舗を回ってもらうことで店を知ってもらえること。行ったことがあれば次も入りやすい。これからもずっと続いてほしい」と期待する。

 開店当初、焼きっぱなしのシフォンケーキを見て「クリームも付いていない、これがケーキなの?」と言われたこともあったという。焼きっぱなしだからこそ、生クリームやジャム、蜂蜜、バターやヨーグルトを添えて自由に、「自分流の食べ方を楽しんでほしい」と提案してきた。内田さんは「ケーキの楽しみ方を広めたり、周囲の店と協力したりと、商売しているこの地域の発展に少しでも貢献できていたならうれしい」と笑顔を見せる。

 営業時間は11時30分~19時。月曜定休。

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