熊谷市妻沼の自家菜園で11月9日、二股大根が収穫された。
畑の持ち主は熊谷市内に住む廣瀬俊明さん。今の時期、畑で育てているのは大根と白菜とかき菜で、9日に収穫した大根のうち、明らかな「二股大根」があった。
すらりと伸びた大根は、股の部分から二股に分かれたと思いきや1本に交差するように重なっている。まるで左足の上に右足を乗せて足を組んでいるかのようで、「セクシーすぎる」と廣瀬さん。「SNSのコメントで、そういえば地元聖天様は二股大根に縁があったと気がついた」と話す。日本三大聖天様の一つとして知られる妻沼聖天山歓喜院のある妻沼。二股大根は歓喜天の代表的な供え物として知られている。境内には二股大根が交差している様子も多数描かれ、夫婦和合や縁結びなどを表すという。
3年前から仕事前後やすき間時間を利用して、約6メートル四方の畑に季節の野菜を作っている廣瀬さん。収穫した野菜は家族や親戚で食べるほか人にあげることも多いという。廣瀬さんは「子どもの頃に住んでいた所を畑にして、趣味として土いじりを楽しんでいる。作業していると無心になれるし、畑に来れば近所の方と話ができたり野菜を分けたりしてコミュニティーが生まれていい」と話す。
二股大根はすでに「人にあげた」と話す廣瀬さん。「野菜作りとしては明らかに失敗だが、珍しいものができてあげた人に喜んでもらえてうれしい」と話していた。