立正大学生が制作した特別ラジオ番組「Ris Channnel (リスチャン)」が2月12日、熊谷市のコミュニティーFM「FMクマガヤ」で放送された。
立正大学研究推進・地域連携センターによる「発信力アップセミナー」の一環。ウェブ、放送、出版の地域メディアを現場体験し、卒業後どの分野でも生かせる発信力を身に付ける。同FMのパーソナリティー吉田香さんと一緒に地球環境学部地理学科3年の出浦由佳さんと2年の齋藤樹さんが出演した。
出浦さんと齋藤さんは大学や熊谷キャンパスのこと、授業、学科、学生の熊谷ライフを話し、音楽系サークルで活動する2人が局所蔵のCDから自分でセレクトした、Caravan、東京スカパラダイスオーケストラらの音楽を選んだ理由と共に紹介した。
吉田さんの「立正というと、お坊さんになる人が行っていると思っている人もいるかも」という問い掛けに「全然違う。熊谷は地球環境と社会福祉を勉強する学生がいる」と反論するシーンもあった。
番組中、出浦さんと同学科3年の石田彩貴さんが収録したコマーシャルも初公開した。局内にいた他のパーソナリティーからは「フレッシュ。私たちにはこういう味は出せない」と好評だった。初のラジオ体験に、出浦さんは「人生初のラジオはとても緊張したが、コミュニティーFMならではの温かさに触れることができた。次回も『大学生が考える熊谷』を発信できたら」と意気込む。齋藤さんは「感無量。自分の大好きな音楽や、学校の情報を発信できた。また出演したい」、石田さんは「ラジオから自分の声が流れて、ちゃんとしゃべれていたんだな、と思った。これをきっかけに大学のことを紹介したい学生が、どんどん出てくればいい」と話す。
学生パーソナリティーをリードした吉田さんは「市民の私も、市内唯一の総合大学なのに、何を学んでいるのか、熊谷キャンパスがどんな様子なのかほとんど知らなかった。きっとそんな市民は多いはず。現役大学生が、今、感じていることや情報を、自らの声で発信することができる。コミュニティー放送だからこそ、身に付く発信力がある」と話す。
地域連携センター長の後藤真太郎教授は「今回の2人は放送研究会、音楽サークルのメンバーだけあって慣れたものだった。同じ発信力アップセミナーで協力した熊谷経済新聞との連動も相乗効果があり、これまで学生や地域の縦方向のみに発信されていたこういう努力が、立場やメディアを横断してくし刺しされて見える化がされるといい」と評価する。プロジェクトの情報は学内に広がり、FM放送で自分たちの活動をアピールしたいという学生も出てきたという。
リスナーの反応も上々。市内在住同大1年生の保護者から「会社の昼休みに聴いている。素晴らしい先輩の活躍ぶりを聴いて保護者としてとてもうれしい」というメッセージがFMアプリを通して届き、番組中リアルタイムで紹介された。
プロジェクトは今後、県内20大学で組織する「TJUP(埼玉東上地域大学教育プラットフォーム)」を通じて他大学学生にも広げていく方針という。吉田さんは「次回はさらに、学生が番組構成から当日のメインパーソナリティーまで務めるので一層面白くなるのでは」と話す。
次回放送は3月13日12時~13時。