地域の小学生に地元食材を使ったカレーライスを無償提供する企画「テークアウト子ども食堂」が5月16日、熊谷市の日本料理店「とうげ本店」(熊谷市佐谷田、TEL 048-525-5048)の駐車場で行われた。
会席や仕出し料理を提供する日本料理店「とうげ本店」の堀越真社長が「新型コロナウイルス感染症の影響で自粛を余儀なくされている地域の子どもたちや親御さん、日頃お世話になっている地域の皆さんに元気を出してほしい」と発案。佐谷田地区の生産者たちが米や野菜などの食材を提供し同店で調理した。会場設備など地域の企業が協力、有志が集まり「オール佐谷田」で作った。
配布の対象は熊谷市立佐谷田小学校の児童350食を用意。保護者向けに500円の弁当も販売した。緊急事態宣言中のため、マスク着用、手洗いの徹底、食品の衛生管理、3密を避けるための誘導など細心の注意を払った。
「特製カレーライス」と共に、子どもたちがいつも給食で飲んでいる牛乳「うしのちち」(埼北酪農業協同組合製造)、熊谷中央ライオンズクラブ提供の「不織布マスク」が配られた。受け取った子どもたちは「食べたら勉強も頑張ってね」とのスタッフの声掛けに笑顔で「はい」と答えていた。
堀越社長は「子どもたちがウイルスに負けずに過ごしてほしいと思いを込めて開催した。また、毎日毎食ご飯を作ってくれるお母さんに1食分だけでも楽をしてもらえれば」と話した。「食材を提供してくれた地域の方、設営、運営に協力いただいた方々に感謝している」とも。
熊谷市立佐谷田小学校の木村浩校長は「地域全体で子どもたちを温かく支えていただき、とてもありがたい。休校が続き、4月から子どもたちに2回しか会えていなかったが、今日は元気な姿と笑顔が見られてうれしい」と話していた。