熊谷で現在、ラグビー「パナソニックワイルドナイツ」の稲垣啓太選手を起用したポスターを手に「笑顔の写真」を投稿する地元民の動きが広がっている。
コミュニティーFM放送局「FMクマガヤ」がツイッターで投稿した笑顔
「熊谷商工会議所」「くまがや市商工会」「熊谷市商店街連合会」が、新型コロナウイルス感染症拡大で影響を受けた市内商業者を応援し、地元経済の景気回復につなげようと企画制作した同ポスター。デザインは、市内の星川を背景に元気な子どもたちの日常の姿を写したものと、「笑わない男」の通り名で知られる稲垣選手が強いまなざしで「熊谷のみんなには笑っていてほしい」とメッセージを呼び掛けるものの2種類。
ポスターは6月29日から熊谷市内の商店や商業施設、公共施設などに掲出されている。
7月1日、熊谷市内に店を構える「ウスキングベーグル」の臼杵健さんが「稲垣選手の思いに応えて笑いました、めいっぱい笑うの気持ちいいです。お店とか、職場とか、それぞれのコミュニティーで稲垣選手と笑顔のコラボ写真撮りましょう」とSNS上で「#ガッキーと笑おう」のハッシュタグを付けて、ポスターを手に満面の笑みで写る画像を投稿をきっかけに「いいね!」が広がった。
熊谷市内では同じように、真顔の稲垣選手ポスターの隣で笑顔の写真を撮り、店のブログやSNSにアップする人、店先にポスターを貼って「稲垣啓太選手のポスターが当店にもやってきた。この位置で写真を撮るとインスタ映えにも」とフォトスポットを提供する人が現れた。コミュニティーFM放送局「FMクマガヤ」(筑波)では番組ごとに出演者らが撮影。番組内でもポスターと「#ガッキーと笑おう」のハッシュタグを取り上げた。
「やきとんすずき」(筑波)のスタッフは「稲垣選手にも笑ってほしい」と話す。「韓国家庭料理 ふる里」(銀座)の高橋祐充さんは「ものすごいインパクト。昼間は目立って店を見つけてもらいやすいし、夜は怖すぎて防犯ポスターになるかもしれない」と笑顔を見せる。
臼杵さんは「稲垣選手は笑ってないのに、これを見た人は思わず笑顔になってしまう不思議なポスター。熊谷のために一肌脱いでくださった稲垣選手、パナソニックワイルドナイツへ恩返しの気持ちも込めて笑顔を広げたい」と話す。
デザイン、キャッチコピーを手掛けた「AK・design」の熊谷明美さんは「市民の皆さんにどうしたら思いが伝わるだろうと考えながら作った。企画を引き受けてくださった稲垣選手には感謝している」と話す。