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寄居町で「みかん狩り」最盛期 「年々甘くなっている」と地元民の声も

枝いっぱいに実ったみかんと「やまき園」の宮下常夫さん

枝いっぱいに実ったみかんと「やまき園」の宮下常夫さん

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 寄居町風布地区、小林地区で現在、ミカン狩りが最盛期を迎えている。

南向きの斜面地に広がるみかん畑

四方を山々に囲まれ、釜伏山の山頂近くから湧き出る日本水(やまとみず)を源流とした風布川が流れる両地区。低地より高地が暖かくなる盆地特有の気温の逆転現象を生かし、高台の斜面で温州ミカンを栽培している。シーズン中は「みかん狩り」をしながら紅葉した山々を一望できる。

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 ミカン農園は風布地区に13軒、小林地区に8軒あり「みかん狩り」のほかにミカンや地場野菜の直売、手作りこんにゃくのみそおでんなどの販売も行っている。同地区のミカンは甘酸っぱいのが特徴だが、地元の人たちは「昔はもっと酸っぱかった。温暖化の影響なのかもしれないが年々甘くなっている」と口をそろえる。

 ミカン栽培の起源は約400年前にさかのぼり、天正年間にこの地域一帯を治めていた北条氏が小田原から柑子ミカン(ふくれみかん)を移植したのが始まりといわれている。1821(安政4)年、風布地区の田島弥八が四国で愛媛ミカンと出合い、苗を持ち帰って栽培を始めた。しばらくは栽培量が少なく自家消費が中心だったが、戦後の食糧難時代には都会から買い出しに訪れた人たちに直売して知れ渡ったこと、化学繊維の出現により養蚕が衰退して桑の木からミカンの木に植え替える農家が増えたことにより、風布・小林地区は温州ミカンの北限産地となった。現在は栃木県や群馬県でもミカンが栽培され、柑子ミカンは主に観賞用やミカン七味の材料として使われている。

 昨年の来園客は地区全体で約4万人。風布地区にある「やまき園」(TEL 048-581-6893)の宮下常夫さんは、「いつもはツアー客を乗せた大型バスが何度も来て、秩父鉄道がみかん狩りハイキングなどを開催していたが、今年はコロナで中止になり団体客が少ない。そのかわり家族連れやカップル、友人同士など、少人数での来園が目立つ」と話す。「風布みかん生産組合」は彩の国「新しい生活様式」安心宣言の認定を受け消毒液やマスクを用意、行きと帰りの通路を分けるなど3密を作らない安心安全な園内環境に努めている。コロナ禍でも風布・小林のミカンを求めるファンは多く、シーズン中はほぼ毎日、来園客の対応、ミカンの発送を行っている。宮下さんは「毎年うちのミカンを楽しみにしてくれているお客さんがいて、何度も足を運んでくれたり、FAXや電話で注文してくれたりするのがうれしい」と笑顔を見せる。

 「みかん狩り」は12月中旬まで。入園料は1人600円(園内でのミカン試食自由、おみやげ付き)。問い合わせは寄居町観光協会(TEL 048-581-3012)と寄居町商工観光課(TEL 048-581-2121)で受け付ける。