担々麺と麻婆豆腐の専門店「ととら」(熊谷市石原)が熊谷市石原にオープンして、7月23日で1カ月がたった。
中華料理店「中華美華(みか)」(深谷市田中)の系列店。店名の「ととら」は、サウナ好きの店主・成瀬虎太郎さんの名前と「整う」をかけ合わせた。「整う虎、始動。」をキーワードに、スパイスの香りとしびれで「心と体が整うような一杯」を目指すという。
メニューは「担々麺」「汁なし担々麺」「麻婆(マーボー)豆腐」の3品に特化する。「ととら担々麺」(1,000円)は、香港発の中華「ヌーベルシノワ」をベースに独自のスパイスを配合し、ゴマペーストやテンメンジャンなどの調味料を自家製でそろえる。成瀬さんは「トウバンジャンは熟成、香り、減塩の3種類をブレンドし、しょうゆのコクを生かしながら塩分を設計している」と説明。「ととら汁なし担々麺」(950円)は、甘醤油ダレを土台に、しば漬け、ネギ、肉みそ、水菜、温泉卵などの具材を重ねた一杯。「何が入っているか分からないほど、『複雑だがおいしい』をテーマに、3段階の調理工程と自家製調味料の組み合わせで、辛みとうまみが多層的に立ち上がる構成が特徴」だという。四川漢源花椒(ホワジャオ)を使う「ととら麻婆豆腐」(1,100円)は、「バシバシの四川系。爽やかな香りと鮮烈なしびれ、奥深いうまみのバランスを追求した」と紹介する。麻婆豆腐には小鉢とスープが付き、別売りのライス(大200円・小150円)を合わせて楽しむ客が多い。
成瀬さんは都内の中華、関西の町中華など多様な現場で経験を積んできた。20歳を過ぎて父の店を継いだものの、店の歴史や常連客の好みなどもあり、「自分の色を出す場所ではない」と感じていたという。父が亡くなった後、従業員育成が進んだことで店を任せられるようになり、自身の表現の場として熊谷・石原の物件を選んだ。「担々麺と麻婆豆腐、汁なし担々麺は、料理人の修行や経験などの『色』が最も出るメニュー。料理人として自分を表現できる場としてこの店を開いた」と話す。席数は、カウンター9席、テーブル席が1卓4席。
担々麺は1日40食限定。「一品ずつ丁寧に出す」ことを信条に、担々麺と麻婆豆腐の同時提供やハーフサイズの用意は「作り置きや麺伸びによる品質低下を避けるため」行っていない。注文ごとに作り、限定数と一品集中の提供体制を徹底する。
オープンから1カ月がたち、子どもからお年寄りまで幅広く来店客があり、1人客も多いという。SNSを通じて認知が広がり、連日盛況で仕込みが追い付かず売り切れ早じまいの日もある。成瀬さんは「忙しいけれど、最高の接客はお客さまと仲良くなることだと思う。好みを聞いたり知ったりしながら、リピーターを増やしたい」と意気込む。
営業時間は、昼=11時30分~14時30分、夜=17時~22時。月曜定休。