熊谷の夏を象徴する八木橋百貨店(熊谷市仲町)の大温度計が9月20日、今季の役目を終え撤去された。
夏の風物詩として地元民にも親しまれる、高さ約4メートルの大温度計。2007(平成19)年に初設置し、今年で15年目。毎年5月中旬に同百貨店東入り口に設置され、毎日11時と14時に熊谷地方気象台の発表に合わせてスタッフが手作業で気温を反映。今年も約4カ月にわたり熊谷の気温を伝えていた。
今年は統計が始まって以来最も早い6月27日に関東甲信が梅雨明けを迎え、熊谷は6月下旬に9日間猛暑日が続き、7月1日には40度を記録。その後は前日に「明日は40度超え」と予想される日が複数回あり、熱中症警戒アラートが発表されるなど温度計前に市民やメディア関係者が集まる姿が見られたものの、どの日も40度までは上がらなかった。
撤去当日は週末から列島を縦断した台風14号の影響で、強風が吹く中の大温度計撤収となった。撤去作業を毎年請け負っている職人のほか、百貨店スタッフも強風にあおられそうになる大温度計を両手で押さえながら撤去作業を行った。
大温度計には3年連続で、「マスクによる熱中症に気をつけましょう」とコロナ禍を象徴するメッセージと「くっつかない」「手を洗う」「マスクで買い物」の文字やイラストが使われた。新型コロナウイルス感染症の影響が続き、今年もマスクでの注意喚起を外すことができなかったという。営業推進 販促・企画シニアアドバイザーの宮地豊さんは「来年はマスクを外したい」と話す。