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埼玉ワイルドナイツ・リーグワン初代王者に ホストタウン熊谷から応援、祝福も

ジャパンラグビーリーグワン初代王者に輝いた埼玉パナソニックワイルドナイツ

ジャパンラグビーリーグワン初代王者に輝いた埼玉パナソニックワイルドナイツ

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 国立競技場(東京都)で5月29日、ジャパンラグビーリーグワン1部(D1)のシーズン王者を決めるプレーオフ決勝戦が行われ、埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)が優勝した。

子どもから大人まで多くのファンが応援に駆け付けた

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 今年から始まったラグビーの国内最高峰リーグ「ジャパンラグビーリーグワン」。埼玉WKは今年1月、開幕直前に新型コロナ陽性者が出た影響で2試合中止となったものの、1月23日の横浜キヤノンイーグルス戦から14連勝でリーグ2位通過、プレーオフ準決勝でクボタスピアーズ船橋・東京ベイを24-10で制し、決勝戦は昨年トップリーグプレーオフ決勝と同じ相手、東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)との一戦になった。

 試合は開始から激しい攻防が続き、10-3で前半を終えた。後半は、東京SGにペナルティーゴールで1点差に迫られるも、ディラン・ライリー選手のトライで18-12と点差を広げ、粘り強く堅い守りで東京SGを振り切って勝利。リーグワン初代王者となった。

 この日の入場者数はリーグワン最多の3万3604人。試合後に行われた表彰式で、優勝盾とトロフィー、賞金プレートを授与された選手らは勢いよく勝利のおたけびを上げ、拳を突き上げたり肩を組んだりと喜びを全身で表した。その後、選手と監督をはじめチームメンバーやスタッフは場内をゆっくり一周。来場者の中には選手の名前入りタオルを掲げる人、手作りのうちわを振る人、涙ぐみながら優勝をたたえる人などの姿があり、場内は選手と共に勝利を祝う拍手で包まれた。試合後、坂手淳史キャプテンは「本当に苦しいシーズン苦しい試合だった」と振り返り、「皆で頑張ってこの場所に立てて、皆に感謝の気持ちでいっぱい。すごくうれしい」と笑顔を見せた。「今年から熊谷にチーム全体が移設され、試合にも毎日の練習にもたくさんの方に見に来てくださって、ホームの良さを感じている。熊谷の方々に優勝カップを持って帰れるのはうれしい。応援してくれている方々に少し恩返しができたかなと思う」とも。

 当日は、熊谷市や周辺地域からも市民県民が応援に駆け付けた。最寄り駅でチームの青いジャージーを着た人が近くにいたという60代の夫婦は「同じ電車に乗った人が結構いた。目が合って『応援しましょう』『がんばりましょう』とお互いにうなずいた」と話す。熊谷市が急きょ募集した「応援バスツアー」は募集直後に60人定員が完売。親子で参加した女性は「すばらしかった。試合も観戦できて優勝を喜ぶ選手にも会えて感激。シャトルバスも快適だったのでまた企画してほしい」と話す。

 優勝の知らせを受け、熊谷市内各所には祝福するメッセージが掲げられた。熊谷の夏の風物詩として知られる、八木橋百貨店の「大温度計」には気温表示スペースのすぐ下に「優勝おめでとう」のメッセージ、熊谷駅ビルのショッピングモール「アズ熊谷」3階、ワイルドナイツミュージアムには地元紙の号外とくす玉、熊谷駅構内に市民有志が設置している「ラグビータウン熊谷情報コーナー」にも優勝の文字と祝福する「くす玉」が飾られ、通りかがる人にホストタウンからの祝福を伝える情報が追加された。同コーナーを設置管理する熊谷ラグビー合唱団の臼杵健さんは「ワイルドナイツが熊谷に来てくれて、決勝戦まで見せてくれて、もう感動しかない。祝優勝でくす玉を用意した。多くの人に見てもらい一緒に喜び祝いたい」と笑顔を見せる。「この場所はもともと『スポーツ熱中都市・熊谷』のことをもっとアピールしようと設置したもの。ホワイトボード1台からスタートしたが、今ではスペースを埋め尽くすほどの情報が集まる。ラグビー情報はもちろん、熊谷駅を利用する人に熊谷に関わるスポーツ情報を届けていきたい」とも。

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