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熊谷駅にストリートピアノ 音楽を通じ、人と人の心つなぐきっかけづくりを

熊谷駅に置かれた駅ピアノ。熊谷染型紙デザインとラグビーコートを組み合わせた熊谷明美さんのデザイン

熊谷駅に置かれた駅ピアノ。熊谷染型紙デザインとラグビーコートを組み合わせた熊谷明美さんのデザイン

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 誰でも自由に弾けるストリートピアノ「熊谷駅ピアノ」が12月24日、JR熊谷駅(熊谷市筑波)のコンコースに設置された。

オープニングイベントで演奏するピアニスト森田義史さん「英雄ポロネーズ」「ラ・カ ンパネラ」「トルコ行進曲」3曲を披露

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 コロナウイルス感染症拡大の影響で、閉塞(へいそく)感が漂っていた街を「音楽で盛り上げよう」と実行委員会を立ち上げ準備してきたストリートピアノ。県内にあるJR線沿線の駅では、さいたま新都心駅に次いで2駅目、県北では初めて。

 設置されたのは市立江南幼稚園の倉庫で10年間眠っていたヤマハ製アップライトピアノ。実行委員会が無期限、無償で借り受けた。ラッピングは実行委員でグラフィックデザイナーの熊谷明美さんが「熊谷染型紙模様」と「ラグビーコート」を組み合わせ「埼玉ワイルドナイツ」のイメージカラー、ブルーを中心に華やかなデザインを考案。「熊谷ならではの和の芸術とスポーツ、音楽、それぞれの文化をつなげたい」との思いを込めて作成したという。

 当日行われたオープニングイベントでは、熊谷市出身のピアニスト森田義史さんと同市を拠点に活動する7人制女子ラグビークラブチーム「ARUKAS KUMAGAYA」の育成クラブ「アルカスアカデミー」の中学生2人が演奏を披露。一般の演奏希望者も順に演奏する様子に、多くの駅利用者が足を止め、ピアノの音色に聴き入っていた。森田さんは「ストリートピアノは才能が発掘できる場所でもある。ピアノを勉強中の子も人前で弾くと本番に強くなるので試してみてほしい」と話す。「地元の『駅ピアノ』を知ってもらうためにも積極的に通うつもり。『うちわ祭』のときは『直実節』を弾きに来たい」とも。

 八ツ田彰JR熊谷駅長は「今年、JRは開業150年、上越新幹線は開業40年。来年は熊谷駅開業140年を迎える。そんな節目の年にピアノを設置できてうれしい。多くのお客さまが集まってピアノの音色に安らぎを覚えてもらい『集う駅、憩う駅』として愛される駅を目指していく」と話す。

 同実行委員会の野澤久夫副会長は「街のイメージアップと街中の活性化を図り、音楽を通じて人と人の心をつなぐきっかけを生み出すことを目的に設置した。市民や駅利用者が癒やされ、訪れる人たちへの歓迎を表す手段としても活用の可能性は広がる」と話す。

 駅ピアノの使用時間は9時~20時。演奏の目安は1人約10分。

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