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小川町にストリートオルガン 木造校舎に「青山こどもの城」から

オランダ式日本製のストリートオルガン

オランダ式日本製のストリートオルガン

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 小川町の小川小学校旧下里分校(比企郡小川町町下里、TEL 0493-72-0429)に11月3日、ストリートオルガンが設置された。

小さな子どもも演奏できる。2つあるホイールが特徴

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 ストリートオルガンは路上で演奏する手回し式のパイプオルガン。ホイールを回し「ふいご」を動かして「風箱(かざばこ)」「笛」に送る空気を動力に、楽譜を読み取り自動演奏する。所有する日本インドネシア・バリ教育文化協会(=ジベカ)が民族楽器などの収納場所を探して小川町移住サポートセンターへ訪れたのをきっかけに、同校へ常設することになった。

 設置されたのはオランダ式日本製のストリートオルガン「SPEELGOED ORGEL 36-KEYLESS」で、オランダ語で「おもちゃのオルガン」という意味を持つ。製作は、自動演奏オルガン制作・修理を手掛ける松本尚登さん。1996(平成8)年から2015(平成27)年まで国立総合児童センター「青山こどもの城」(東京都渋谷区)に置かれ来場者を楽しませていた。多くのストリートオルガンは背面のホイールが1つで演奏者は1人だが、同オルガンは「小さな子どもにも演奏する楽しみを」とホイールが2つある。2人が大きなホイールと小さなホイールを合わせて回して自動演奏できる。

 当日は、町に暮らす人やこれから移住を考えている人たちが集まったイベント「小川町隣人祭り」で行われたお披露目演奏会でジベカの飯田茂樹代表が楽器を紹介。子どもたちが除幕式を行い、集まった人々が次々にホイールを回して演奏を体験した。「ブック」と呼ばれる楽譜が次々送られる様子に興味津々の人や汗だくになりながら大きなホイールを回す人など体験した人の様子はさまざま。「なんか懐かしい感じ」「迫力ある」「あったかい音」という声が上がった。

 飯田さんは「久しぶりにたくさんの人に演奏してもらえて、(オルガンが)とても喜んでいると思う。音楽は鑑賞するという楽しみ方もあるが、実際に触って体験する楽しみもある。ストリートオルガンは誰でも演奏者になれる楽器。音を出す体験だけでなく、いろいろな方法で音楽との関わり方を伝えていきたい」と話す。

 昨年に続き「小川隣人祭り」を企画したハッタケンタローさんは「下里分校の木造校舎にぴったりの仲間がやって来た。子どもにも大人にも演奏してもらい幸せな時間だった、音楽の力は大きいと思う。今後は地域の人々の声を聞き皆さんと相談しながら、イベントで演奏を体験してもらうなど活用方法を考えていきたい」と意気込む。

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