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熊谷・八木橋百貨店で高校生卒業ライブ コロナ禍、思い出ない軽音部に発表の場

「高校生が軽音楽部にいて演奏の思い出がないなんてあり得ない」とライブを企画した井上さん(前列左)と有志のボランティアメンバー

「高校生が軽音楽部にいて演奏の思い出がないなんてあり得ない」とライブを企画した井上さん(前列左)と有志のボランティアメンバー

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 熊谷市や深谷市などの高校生が出演する「埼玉県内高校生軽音楽部卒業 LIVE」が3月11日、八木橋百貨店(熊谷市仲町)で行われる。主催はSOUVENIR。

八木橋百貨店で行われる高校生軽音楽部卒業 LIVE

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 この春卒業する高校生バンドが出演する卒業 LIVE。熊谷地域の高校生26人7組が集結する。

 2023年3月に卒業する高校生は、新型コロナの影響で行事の中止や縮小など活動制限を大いに強いられた年代。軽音楽部の生徒から、「人前で演奏をしたことがない」という言葉を聞いたSOUVENIRの井上知司さんが「軽音楽部にいて演奏の思い出がないなんてあり得ない」と主催を買って出ることで有志のボランティアを集め、卒業記念ライブを無償で企画した。

 出演するのは、「Aria」「Raffine」「Vanilla,IscreaM」「Notorious・B・I・G」「Ghost Goats」(以上深谷第一高校)「The imagine」(本庄高校)「さーたーあんだぎー」(本庄東高校)などアコースティックギターの弾き語りやオリジナル曲を演奏するバンドもある。1バンド当たりの演奏時間は入れ替え時間も含めて約35分。

 会場は八木橋百貨店8階のカトレアホール。自身もバンドを組み青春時代が音楽一色だったという井上さんは「熊谷でやるなら音楽の聖地=八木橋しかない」と同百貨店へライブ会場の提供を依頼。「若い人の応援になるなら」と快諾してくれたという。

 出演者からも話を聞いた。小さい頃から歌うことが好きだったことから、軽音楽部のある高校を選んだという松村穂香さんは「入学したとたんにコロナで活動ができなくて、大会もデータ審査で、練習しても演奏を目の前で披露できないのはやっぱり悔しかった。イベントを開いてもらえることになってありがたい」と笑顔を見せる。小遣いをためてギターを購入したという塩谷日彩さんは「幼なじみの影響で音楽を始めた。いつもお互いの家で練習するだけだったので、人前で披露できるのがうれしい」と話していた。

 井上さんは「この年代の子を持つ親は、文化祭もリモートや人数制限で、残念だったという声を聞いている。発表の機会がない軽音楽部に高校生活最後発表の場を作り、誰しもが持つ高校時代の楽しい思い出を家族で作ってもらいたい。地元百貨店で開催するので、地域の人や買い物客にも立ち寄ってもらえれば」と話す。

 12時開演。入場無料。

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