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深谷市とアグリスマイルが連携 ネギからネギができるかも、「深谷ねぎ」活用で

小島進深谷市長(左)とAGRI SMILEの中道貴也社長(右)

小島進深谷市長(左)とAGRI SMILEの中道貴也社長(右)

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 深谷市とAGRI SMILE(アグリ スマイル)が3月1日、アグリテックに関する連携協定を締結した。

ネギのバイオスティミュラント資材

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 全国有数の野菜産出量を誇る深谷市の「DEEP VALLEY=アグリテック集積都市」戦略の一環。資源や技術を生かし、相互の協力により、深谷市の将来都市像の実現に向けて農業を基軸とした持続可能な社会の実現を図るため連携協定を結んだ。

 AGRI SMILEは、農業の課題改善をテクノロジーでサポートする農学系研究集団。農業DX企業として全国140地域のJAと産地連携し、現場の課題改善に取り組んできた。植物の免疫力を高め、本来の力を引き出すという農業生産資材「バイオスティミュラント」(生物刺激剤)の技術を持ち、昨年日本初という赤パプリカを使った食品残渣(ざんさ)型バイオスティミュラントの開発に成功。食品の残りかす(=残渣)から食品を作り出す「再資源化・カーボンニュートラル」の実現を目指す。事前調査で「ネギは赤パプリカよりもバイオスティミュラントの有効資材になる可能性がある」と判明したことから、日本有数のネギの生産量を誇る深谷市との連携を決め開発を進めるという。

 連携内容はバイオスティミュラントを活用した「深谷ねぎ」の減肥栽培、「深谷ねぎ」の残渣を活用したバイオスティミュラントの開発と検証、「深谷ねぎ」のブランディング活動を中心とした事業展開。

 深谷市のネギ作付面積は454ヘクタール。ネギは収穫時に緑の葉の部分や皮、根が残渣として廃棄される。深谷市が2019年に行った調査では1ヘクタールあたり年間約1万7500キロの残渣(廃棄ネギ)があった。小島進深谷市長は「農家によっては空いている畑にすき込んだり、緑肥として使ったりしているが、廃棄ネギを活用することで循環型農業を実現させることができればまさにSDGs、農業が大きく変わる」と期待を寄せる。「将来、ネギからネギが作られるようになるのでは」とも。

 AGRI SMILEの中道貴也社長は「ネギの資材化ができれば、食品残渣のバイオスティミュラント化につながり、減肥栽培で環境に優しい農作物になる。事業を通じて脱炭素地域づくりの推進、農産物のブランド化に取り組んでいきたい」と意気込む。「日本で初めて化学肥料の会社を作った渋沢栄一の生誕の地でバイオスティミュラントを生産し、環境に優しい次世代の農業を実現できれば」とも。

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