丸パンを使ったサンドイッチ専門店「長嶋椿寿商店 寿や」(東松山市松山町、TEL 050-8883-7089)がオープンして2カ月がたった。
「手ごねメンチカツ」と「自家製チャーシュー」のサンドイッチを看板メニューとし、店名には市内で精肉卸を経営していた祖父の名を掲げる。店主の長嶋亮さんは「地元(東松山市)で生まれて、ここで遊びながら地元の皆さんに育ててもらい、しかってもらって褒めてもらって助けてもらいながらここまで来た。今度は自分が、この町と町の人に恩返しをする番。地元の祭りに関わっていて、商店街の活気のなさを感じている。店に明かりがともり、一店でも増えることで町を盛り上げたい」と店を開いた。
出店場所は県道47号深谷東松山線沿い。店内は「和モダン」をコンセプトに、床から、壁、カウンター、天井まで木材を使い、「エジソン電球」で温かみを演出する。店舗面積は30平方メートル。地元作家のアート作品も並ぶ。イートインスペースとしてカウンター席4席を設ける。
メニューは、「寿メンチ」「寿チャーシュー」(以上700円)「エビカツステーキ」「テリヤキステーキ」(以上850円)「タマゴ」「ポテト」(以上550円)などの食事系、「あんバター」(700円)「Pパイン」(550円)などのデザート系を用意。ミニシリーズ(350円~)もある。パン生地を低温で一晩かけてゆっくり発酵させ翌日に焼き上げるという「木村屋パン店」(東松山市材木町)の丸パンを使い、精肉は「ミートもとむら」(東松山市新郷)から仕入れる。
長嶋さんは「地元で店をやるなら、地元店から仕入れたい」となるべく近くの仕入れ先を考える。「木村さんちのパンはオーバーナイト法で手間がかかってるだけあってしっとり柔らかいのが特徴。サンドイッチ用にオリジナルで作ってもらっている。モトムラさんちの肉は、言うまでもなく豚肉を扱うのに新鮮な材料が手に入るから。サンドイッチは冷めてもおいしいのが当たり前。肉屋の揚げたてメンチは文句なしにおいしいが、冷めてもおいしいメンチを出したい。特に、豚肉特有の臭みを出さないように気を付けている」と話す。
オープンして2カ月がたち、知人や友人の紹介、口コミでリピーターもついた。長嶋さんは「大きなサイズの丸パンで販売していたが、最近は小さめの丸パンを作ってもらい、ミニシリーズも始めた。なるべく多くのお客さまに味を知ってもらいたい。少しずついろんな種類を楽しんでもらえれば」と話す。「テイクアウトだけでも店は成り立つが、人が集まる場所にしたくてイートインにした。サンドイッチを食べても食べなくても、ふらっと遊びに来てもらって話したり話を聞いたり、店を開くことで地元を巻き込んでいければ」とも。
営業時間は11時~17時。日曜定休。