行田市の商工センター周辺で現在、店内や個人宅、病院などにアート作品を展示した「忍町アートギャラリー」が開催されている。
地域とアート作品をつなぎ、アートの視点から町づくりをしようと2014年に始まった同イベント。市内の店舗や病院をギャラリーに見立て、店内や個人宅の軒先、病院の待合室などにアート作品を展示。今回で12回目を迎え、ギャラリー数は37カ所、1000点を超える作品が展示されている。
商店街にあるブランド品専門店の店内には昨年同市で撮影されたドラマ「陸王」をテーマにした作品、うどん店には100点以上の絵手紙、観光物産館には「猫」をテーマにした絵画と、アート作品もギャラリーとなる店や施設も種類はさまざま。
5月11日から藍染め体験工房「牧禎舎」で手作り市やワークショップ、オークションを企画。週末には母屋でカフェも開き、コーヒー(100円)、お団子(お茶付き、100円)、ケーキセットや軽食も販売する。
「住んでいる人の日常をアートでさらに豊かにしたい」と話すのは同実行委員長の野本翔平さん。「絵や写真などアートは間口が広い。アートというキーワードで人々が関わり、お店に入るきっかけになったり、自分でも作品を制作したりして、開催期間に関わらずアートであふれる町になれば」と話す。「回を重ねるごとに店舗側と展示側のコミュニケーションも深まり、お互いに要望や意見を出し合えるようになってきた」とも。
野本さんは「今は出展者を募って作品を選定しているが、外へ出掛けにくくなっている高齢の方や就学前の子ども、障がいのある方、ギャラリーとして空間を貸してくださる店の方など、年齢や立場に関係なく募集し、さまざまな作品を展示したい」と意気込む。「次回の出展者も募集しているので気軽に声を掛けてほしい」とも。
開催時間は展示店舗により異なる。各店舗でシールを集め、景品と交換できるのは5月11日~17日。