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深谷の子ども食堂「まめっこ」でうどん打ち体験 食事後の交流も

うどん名人「あつべい先生」の回り集まる子どもたち

うどん名人「あつべい先生」の回り集まる子どもたち

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 「ふかや子ども食堂『まめっこ』」(深谷市東方)で4月13日、「うどん打ち体験」が行われた。主催はNPO法人イエローハーツ。

代表の田中さんと運営委員のメンバー

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 開催時刻を迎えると子どもたちが集まりだし、同時に「うどん打ち」も始まった。目の前で行われる生地を麺棒で延ばす「のし」の作業や、びょうぶ状に畳みトントンとリズム良く切る作業に興味津々の子どもたち。「やってみるか」という声掛けに目を輝かせて「のし」を体験した。打ち台まで背丈が届かず補助椅子に乗り、打ち粉で手を真っ白にする子どももいた。

 食事の準備が整うと「いただきます」の声とともに、子どもたちは麺つゆにつけずにそのまま口いっぱいに頬張ったり、一本ずつ大事そうに食べたりした。「おいしいね」「もっとちょうだい」という声もあちこちから聞こえ、保護者からは「打ちたてゆでたてを食べたのは初めて」との声もあった。

 食事後、子どもたちはボランティアが行う紙芝居を見たり、すごろくやゲームをしたり、絵を描いたりと自由に会場内を行き来し、保護者たちはデザートを食べながら会話したりと、それぞれに過ごした。毎回参加しているという女性は「毎回楽しみにしている。子どもは友達と遊べるのがうれしいみたい、わたしもここでママ友に会って話をしたり聞いたりできるので、自分もホッとできる時間でありがたい」と話す。食堂で孫と会うことにしているという女性は「開催日は孫と一緒に食事ができてうれしい。季節のイベントも盛んで楽しく利用している」と話した。

 同食堂は、主に深谷市の子どもと保護者に食事を提供することを目的に2016年6月から毎月2回開かれ、今回で20回目となった。同市の会社員、田中一永さんが「地域のために何かできたら」と同僚に声を掛けたことがきっかけで賛同者が集まり、利用者やボランティアスタッフを増やしてきた。

 「子育て中は忙しくて手抜きもした」と話す田中さん。「子どもが『うまっ』と言って手料理を頬張っているのを見た時、家族の命をつなげていることに自分が役立っていると感じられた」という。「地域の皆さんに支えてもらいながら、健やかな子どもの成長を願いここまでやってこられた。子ども食堂を通じて地域に感謝の気持ちを還元したい」とも。

 今後、地域の高齢者を見守る「見守り隊」としても活動を広げていくためにNPO法人「イエローハーツ」を設立。「すこやかな成長とおだやかな暮らしを守る」を理念に掲げ、深谷市を中心に埼玉県北部地域の高齢者や障がい者、児童に対し、「触れ合いと健やかな生活」を提供するという。

 子ども食堂の開催日は毎月第2、4木曜。開催時間は17時30分~19時30分。料金は、子ども=100円、大人=200円。

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