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行田で「ウィキペディアタウン」 地元高校生が「足袋蔵」の記事、新設へ

実際に足袋蔵を見て回る参加学生ら

実際に足袋蔵を見て回る参加学生ら

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 行田市中央公民館で10月31日、インターネット上の百科事典「ウィキペディア」に地域の文化財や観光名所などの情報を掲載する取り組み「ウィキペディアタウンin行田」が行われた。

実際に足袋蔵を見て回り、出典資料と照らし合わせながら記事を準備した

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 同イベントは行田市立図書館(行田市佐間、TEL 048-556-4227)が企画。県内初の日本遺産に認定された同市で、行田ならではの「足袋蔵」を「ウィキペディア」に掲載し、図書館内の資料を活用して地域や市の文化遺産へ知識を深めてもらうとともに、「足袋蔵」を世界に発信しようとするもの。

 ウィキペディア(日本語版)は、120万項目以上の情報登録があり、誰でも閲覧編集することができる無料のウェブサービス。信頼性や信ぴょう性を保証しているものではないが、中立的な観点に基づくということや出典元を明示することなど基本原則があり、管理者や情報を見守る編集者も存在する。

 当日は県立進修館高校の生徒5人とウィキペディア日本語版管理者を含む講師3人、足袋蔵を案内するNPO「ぎょうだ足袋蔵ネットワーク」のスタッフ、同図書館の担当者が参加。市内の「足袋蔵」を見学し、街なかを歩きながら蔵の外観を眺めたり、蔵の内部で実際に使われていた当時の様子を聞いたりした後、出典資料と照らし合わせながら記事の準備に取り掛かった。

 記事新設の場合、出典や参考資料など準備するものが多い。参加者らは項目ごと担当を決めて内容を準備し、「見出し」部分を決める際には「足袋蔵のことを、同級生や年下の人に伝えるにはどうしたらいいか」に例えて、全員の意見を募り、分かりやすく興味をひく文章にまとめた。

 「行田學」という総合的な学習で地域の文化や歴史を学んでいるという学生らは「足袋蔵のことは名前として知っていたし写真でみたこともあったが、実際に見たのは初めて」と興味津々だった。同図書館の小泉遼さんは「自分たちの言葉で伝えることが大切という講師のアドバイスもあり、想像以上に良い記事が掲載できたと思う。学生の皆さんは実際に足袋蔵を見たり、資料で確認したり仲間で相談し合ったりしながら楽しんで活動できていた様子。このイベントをきっかけに地元の文化遺産への興味や郷土愛を深めてもらえれば」と話した。「今回の学びを自分の学びにも活かせるのではないか」とも。

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