熊谷市で8月13日に開催される熊谷花火大会を支援するクラウドファンディングが現在、行われている。
1927(昭和2)年に始まり、毎年8月の第2土曜に開催してきた同大会。戦時下の中断を経て開催は70回を超える。2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止。昨年はクラウドファンディングで支援を募り、市内5カ所で同時に花火を打ち上げ、コロナ対策として「ステイホーム」で見てもらう分散型で5月に開催した。
大会を運営する熊谷市観光協会(熊谷市宮町)では、今年もクラウドファンディングに挑戦。「あなたが主役の花火大会」をテーマに掲げて分散型、短時間での開催を目指す。打ち上げ場所を昨年の5カ所から10カ所に倍増させることで、市内の全方位に花火を上げ、市民が観客として見に行く花火大会から市民を包むように花火が上がる「特別な非日常」を提供する大会にしたいという。
同観光協会の依田哲哉さんは「市内10カ所で同時に花火を打ち上げるのは初めての試み。100年に一度であろう特別な花火大会を目指す。市内の自宅や近所の公園から夜空を見上げると、花火に包まれているかのように感じてもらえるようにしたい」と意気込む。
5月18日に始めたクラウドファンディングは、6月17日現在支援者100人、目標額の68パーセントを達成。支援者からは「昨年の感動を、もう一度」「昨年は近所の歩道橋から5カ所見えた」「今年は実家に帰って見に行こうと思う」といった昨年の開催の思い出や期待する声のほか、「花火大会は熊谷になくてはならないもの。みんなが観られるように頑張って」「市民の皆さんが花火で笑顔になりますように」などの応援メッセージが寄せられている。
クラウドファンディングのリターンは15種類。依田さんは「お薦めは、市内を見渡せる建物の屋上から花火を見てもらう『スカイデッキで展望観覧コース』。360度の全方位で花火を楽しめる」と話す。昨年も人気だったという打上げ現場で観覧するコースや、熱気球に乗って空の上から眺めるコースもある。
受け付けは6月24日まで。