「関東一の祇園」と称される八坂神社大祭「熊谷うちわ祭」が7月20日~22日に行われ、3年ぶりに市内12基の山車・屋台が勢ぞろいした。
鎌倉区の中島正義大総代から、仲町区の八木橋宏貴大総代へ「年番札」が渡された
「疫病退散」「五穀豊穣(ほうじょう)」を願う八坂神社(熊谷市鎌倉町)の祭礼で、3日間で例年約75万人が訪れる。新型コロナウイルス感染症の影響で2020年から2年間、神事のみ執り行われた。
今年は新型コロナ感染症対策を講じ、通常より規模を縮小して祭りを開催。2日目の巡行祭には12基の山車・屋台が扇型に並び勢ぞろいした。祭り最終日は行宮祭、年番送りなどが行われ、行宮のある「お祭り広場」周辺に交通規制が敷かれて祭り関係者を中心に大勢の見物客が集まった。大総代を努めた年番町鎌倉区の中島正義大総代から、迎え年番町の仲町区、八木橋宏貴大総代へと「年番札」が送り渡されると拍手が起こり、祭りの盛り上がりは最高潮に達した。
市内在住の女性は「3年ぶりに山車、屋台の巡行が見られてとてもうれしい。おはやしを聞きながら歩き、久しぶりの人たちにも会えるうちわ祭は1年で一番の楽しみ。来年は本来の形で開催してほしい」と話す。
例年海外から観光客などを招いて祭りを案内し、実際におはやしを体験してもらうなどボランティアガイドを行ってきた埼玉親善大使のNPO法人「AEA(All Education Academy )」は、「今年も観光客を招待できなかったが、祭りの文化を伝えよう、世界へ熊谷うちわ祭を発信しよう」と祭り関係者らを取材し、山車・屋台やおはやしを動画撮影した。