食べる 暮らす・働く 学ぶ・知る

熊谷で「ケアリングフードを学ぶ会」 食事制限気にせずテーブル囲む喜び共有

「まずは当事者の悩みや困りごとを聞きたい。何かの理由で食事制限がある人と家族にどんな提案ができるのか。共に良い方法を考えていければ」と話すパブリックダイナーの加賀崎勝弘オーナー(左)とスタッフ。福祉の視点からケアリングフードに関わる「埼玉福興」の新井利昌代表(右)

「まずは当事者の悩みや困りごとを聞きたい。何かの理由で食事制限がある人と家族にどんな提案ができるのか。共に良い方法を考えていければ」と話すパブリックダイナーの加賀崎勝弘オーナー(左)とスタッフ。福祉の視点からケアリングフードに関わる「埼玉福興」の新井利昌代表(右)

  • 60

  •  

 「第1回ケアリングフードを学ぶ会」が3月12日、「洋食・喫茶パブリックダイナー」(熊谷市肥塚)で行われる。

「第1回ケアリングフードを学ぶ会」の案内

[広告]

 「ケアリングフード」は、レストラン「EPICURE」(東京都)の藤春幸治シェフが提唱する食の考え方で、「食物アレルギー」「ヴィーガン」「糖質コントロール」など、何らかの事情で食事制限がある人と、その家族、周囲の人が食事制限のあるなしに関係なく同じテーブルで楽しくおいしく食べられるようにするための方法を考える。今回は藤春シェフを講師に招き、「ケアリングフード」の考え方を学び、食事をしながら意見交換会も行う。

 「パブリックダイナー」オーナーの加賀崎勝弘さんは、藤春シェフから「例えば、小麦アレルギーのある子どもに屋台でたこ焼きが食べたいと言われても食べさせられないから祭り自体に行けない。子どもも苦しいが、親もまた苦しい」と聞き、「食を扱う仕事に携わる者として、何か自分たちにできることはないかと考えた」と話す。

 2018(平成30)年、熊谷で「オーガニックフェス」を開催した加賀崎さんは「自然と人、人と人、街と街が有機的につながる暮らしや生き方を体現できる場として、地域の人たちと有機的につながる機会を作り、大きな反響があった。ケアリングフードはオーガニックフェスに通じる考え方。取り入れることで『ウェルビーイング=誰もが幸せで満たされる』地域を目指したい」と話す。「第1回の集まりで、まずは当事者の悩みや困りごとを聞きたい。何かの理由で食事制限がある人、その家族にどんな提案ができるのか。食事を提供する人にも考え方や技術を伝え、共に良い方法を考えていければ」とも。

 当日は藤春シェフとパブリックダイナーのスタッフが調理を担当し、ケアリングフードの考え方に沿った総菜やデザートなどを用意。「食物アレルギー表示」を提示しながらメニューを提供するという。福祉の視点から埼玉福興(熊谷市小曽根)も関わる。

 藤春シェフは「現状では、たとえ同じテーブルでも食事制限のないメニューを食べている人に少しでも後ろめたい気持ちがあれば、皆が楽しく食事をできているとは言えない。これまで加賀崎さんが取り組んできた活動を知り、熊谷なら展開できると思った。参加者の皆さんが楽しかった、またやってほしいと思ってくれたら」と話す。

 開催時間は15時30分~17時30分。参加費は、大人=2,000円、小学生以下=1,000円(以上、ケアリングフードの軽食付き)。映像配信=1,500円ほか。申し込みは「ケアリングフードを学ぶ会」オンラインフォームで受け付ける。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース