「戸塚煎餅店」(行田市行田、TEL 048-553-0810)が4月29日、古墳型の煎餅にあんを挟んで食べる商品「さきたま古墳あんこ煎餅」の店頭販売を始める。
ハスの実入りの「あん」を古墳型の薄焼き煎餅で挟んだ商品。箱入りで価格は540円。煎餅は埼玉県名発祥の地として知られる行田市「埼玉」(さきたま)の 古墳群から「前方後円墳」にかたどり、「あん」には推定1400年~3000年前のハスが自生する行田蓮(古代蓮)にちなんでハスの実を入れ込んだ。
同店女将(おかみ)の戸塚世知子さんが以前から「行田は有名な古墳がある。あの高さと大きさ、形を商品に生かせないか」と考え、煎餅をもなかのように使ってみてはどうかと商品開発。古墳のように高さを出し、試作して発表機会をうかがっていたという。
1929(昭和4)年創業。炭火焼きの堅焼き煎餅専門店。米を粗びきの粉にしてきねでつき、焼き上げるまで一貫した伝統的手法で製造している。伝統を守りながらも、ドラマ「陸王」で使ったロゴ入りのパッケージとたび型の「陸王たび煎餅」、ハスの名所として知られる「古代蓮の里」の花蓮の香りを付けた「蓮サイダー」など、さまざまなアイデアを発表し、新たな行田土産を作ってきた。市内で毎月開かれている「花手水(ちょうず)week」には、「人目をひく話題で行田を盛り上げたい」と店先の手水鉢に花と「たび煎餅」を組み合わせて浮かべたり、「たび煎餅」を入れたぜんざいを提供したりしている。
先行販売として観光物産館「さきたまテラス」で限定販売を始めたところ、SNSには興味を持った反応が寄せられ、店舗に問い合わせもあるという。戸塚さんは「あんにハスの実を入れて触感も楽しんでもらうようにした。煎餅にあんを挟んでもよし、挟まずに少しずつ塗ってもよし。観光土産として広めたい」と意気込む。
営業時間は9時45分~18時45分。月曜定休。