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熊谷の48句碑を紹介 歴史文化をアート視点で楽しむ「熊谷学ラボラトリー」も

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 市内の句碑を紹介するリーフレット「熊谷句碑物語-熊谷の歴史を彩る俳句と句碑をめぐる旅-」が8月19日(俳句の日)、発行された。

熊谷市役所隣りの中央公園にある金子兜太さんの句碑

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 2018年2月に亡くなった熊谷市名誉市民で俳人の金子兜太さんの俳句を刻んだ7基の句碑をはじめ、松尾芭蕉や熊谷の俳人や著名俳人ら48の句碑を調査し、写真と概要をまとめたもの。マップ化されており、俳句寺として親しまれている「常光院」をはじめ、市街地の回遊式庭園「星溪園」や中央公園など、点在する句碑を巡ることができるようになっている。

 2017年11月に刊行した学芸員と金子さんの書籍「熊谷ルネッサンス-熊谷の歴史と文化遺産を結ぶ『道』 金子兜太『熊谷の俳句』-」の続編として発行。金子さんの俳句を顕彰することへの思いから、通常業務ではなく休暇を使い句碑調査を行ってきた。市役所や商工会議所など公共施設ほか店舗などで無料配布する。

 担当学芸員は「句碑は訪れた俳人がその場所で詠んだものや、著名俳人が当地を訪れた痕跡を示す句碑、松尾芭蕉を顕彰する『芭蕉句碑』も数多く点在する。市の俳人の活躍を明らかにする句碑もあり、市内で文化交流が盛んに行われていたことが分かる」と話す。「刻まれた文字は俳人自筆のものもあり、あたかもその時代にいるように感じられる」とも。

 発行に際し、市内の文化遺産や歴史を調査する自主研究グループ「熊谷学ラボラトリー」を立ち上げた。担当学芸員は「郷土の歴史というと堅苦しいイメージがあるが、歴史や文化をデザインやアートの視点から楽しみ、再発見していく自由なグループにしたい」と話す。

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