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熊谷に訪問診療特化型クリニック 24時間365日対応、緩和ケアや看取りも

「在宅医療を広め、医療で地域貢献したい」と話す木ノ内院長

「在宅医療を広め、医療で地域貢献したい」と話す木ノ内院長

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 訪問診療に特化した在宅療養支援診療所「県西在宅クリニック熊谷」(熊谷市村岡、TEL 048-578-8718)が熊谷市に開設されて3カ月がたった。

状態に合わせて自宅で点滴、輸血など行うほか、緩和ケア、看取り、入所施設や病院と連携し容態急変や緊急時の緊急搬送手配などもサポートする

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 医療法人社団「尽徳会」が運営する診療所として茨城県古河市、群馬県館林市、埼玉県久喜市に次ぐ4カ所目となる同施設。対象エリアは熊谷市や深谷市、行田市、東松山市、羽生市、加須市、鴻巣市など。診療所から16キロ圏内で24時間365日、夜間の往診や訪問看護の体制を取る。

 在宅医療は高齢による体力低下や病気の痛み、家族が付き添えないなど通院が困難な人を定期的に医師がご自宅や入所している施設に訪問し診療する。同施設は医師と看護師が常駐し、自宅での点滴、輸血、レントゲン撮影や超音波検査、心電図検査、残尿測定検査、動脈静脈血液検査も行う。末期がんや認知症などの緩和ケア、看取りも行っており、入所施設や病院と連携して容態急変や緊急時の緊急搬送手配などもサポートする。

 木ノ内勝士院長は「例えば介護施設に入っている方が発熱すると、昼夜問わず家族が呼ばれて病院へ向かうことが多いが、私たちの強みは伺ってその場で診療、場合により投薬治療、点滴ができること。動けなくなって通院できない本人にも、施設や自宅から通院するのに付き添う時間が負担となっている家族にも、『訪問診療』という選択肢を知ってもらいたい」と話す。「訪問診療で定期的に顔を合わせ、24時間365日対応する。在宅で質の高い医療、診察、何よりも安心感を提供できれば」とも。

 在宅医療の支払額(負担額)は医療保険が適用され、70歳以上の一般所得者の場合、限度額1万8,000円を超えない(8,000円程度)。月2回訪問診療で5,980円から上限は1万8,000円。

 開設から3カ月、利用者からは「自宅でここまでしてもらえるとは思ってもみなかった」「病院から自宅へ帰ってきて、本人のうれしそうな顔が見られた」などの声が寄せられているという。

 木ノ内さんは「『自宅で最期を迎えたい』と希望する本人はもちろん、願いをかなえてあげたい家族にも不安があると思う。私たちは在宅で安心して療養生活が続けられるよう、それぞれの患者さんの状態、家庭環境に合わせてスケジュールを組み総合的にサポートする。余命を変えることはできないが、自宅で家族と一緒に有意義な最後の時間を過ごしてもらいたい」と話す。

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