熊谷市出身で長唄唄方の今藤長一絵さんの名披露目(なびろめ)公演「一(はじめ)」が6月21日、文化創造館「さくらめいと」月のホールで行われる。
「旅する長唄」をテーマに、新潟・江戸・京都など各地を舞台にした曲で「日本全国を旅する」体験を提供する同公演。熊谷の桜が歌詞に登場する、明治時代の作品「元禄風花見踊り」も披露する。同公演は、初めて長唄に触れる人も楽しめるよう、曲の解説や通常公演では珍しい演出を取り入れるという。
今藤さんは「長唄は江戸時代のJ-POP。当時の人が感じていた心の動きや景色を、今を生きる私たちも想像しながら聴いててほしい。今回は地元熊谷の桜が歌詞に登場する作品も取り上げる。予習は不要」と話す。「演奏前の話が面白いと言われるが、いつも話をし過ぎてしまうので気を付けないと」とほほ笑む。
今藤長一絵さんは熊谷市出身。東京藝術大学を卒業、同大学院修士課程を修了し、在学中にアカンサス音楽賞・同声会新人賞を受賞した。2019年にはテレビアニメ「ワンピース ワノ国編」で三味線音楽・唄を担当、2023年の連続テレビ小説「らんまん」にも出演。現在は長唄を今藤長一郎師に師事し、長唄唄方として舞台に立つ。2024年には長唄の普及活動を行う一般社団法人「唄結び」を設立。昨年11月には大歌舞伎「鳥獣戯画絵巻」にも出演している。これまでの自主公演では、寺院や文化施設など、演奏者の息づかいの伝わる距離で聞くスタイルや、演奏の合間に曲の解説や小道具の話を交えるなど、長唄になじみのない世代にも楽しんでもらう工夫を重ねてきた。
今藤さんによると、「名披露目」は、御家元と師匠から芸名の「看板」を授かったことを披露する特別公演。師匠名の「一」を受け継いだ「今藤長一絵」の名と、「第一歩」「はじめ」を意味する公演名「一」は、これまでの歩みとここからの出発の意味を重ねているという。
13時開場、14時開演。チケット料金は3,000円。予約は、電話(TEL 070-9061-3977)または「唄結び公式LINE」と「唄結び」インスタグラムのダイレクトメッセージで受け付ける。