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熊谷にミュージアムを 学芸員に聞く「大切なもの残したいもの伝えていきたいもの」

資料を見せながら話す大井さん

資料を見せながら話す大井さん

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 地元の学芸員に話を聞く講演会「熊谷市学芸員に聞く熊谷の大切なもの残したいもの伝えていきたいもの」が11月15日、熊谷市市民活動支援センター(熊谷市曙町、TEL 048-522-1592)で開かれた。

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 熊谷市にミュージアム(博物館・美術館)を作りたいと考える市民らが集い、学び合う活動の一環。「熊谷を知ろう」をテーマに、学芸員の大井教寛さんが同市の文化や美術、歴史的価値について話した。

 内容はミュージアムの役割や機能説明、同市から生まれた芸術家、熊谷で取り上げられるべき画家や書家、写真家を紹介。大井さんは作品とその作者が影響を受けた背景に触れ、「時代や環境で変化する作風など関連して展示できれば、さらに深く知ることができる。今は企画展示の回数や内容も限りがあるので難しいが、環境が整えばこれらの作品が核となり、展示の幅が広がるはず」と話した。

 集まったのは市民団体で活動する人や同センターで企画を知ったという人、フェイスブックイベントで興味を持った人など年代もさまざま。参加者らは話を聞きながら熱心にメモを取ったり何度もうなずいたりしていた。大井さんが「これだけの歴史的価値のある文化がそろった町は近隣にはない」と例を挙げ、「ミュージアム(博物館・美術館)ができたら展示の幅が広がる要素が沢山ある」と話す場面では「もったいない」「うーん」と考え込む人もいた。

 参加者からは「ずっと熊谷に住んでいるが、知らないことばかりで驚いた。もっと知りたくなった」「日本の中心で活躍していた熊谷出身の芸術家がいると初めて知った。自分の住む町の誇れる文化を知ることで地元愛が育まれると思う。今の熊谷市の子どもたちにも、知る機会学ぶ機会をもってもらいたい」と声があった。

 「文化のあるところに人が集まる」と話すのは発起人の大久保由美子さん。「熊谷は今、市民団体の活動が活発で、いろいろなところで何かが動き出していると思う。この動きを集めて皆さんの知恵をお借りし、熊谷を文化の町にしていけたら」と笑顔を見せる。

 大久保さんは「たくさんの方に来ていただき、大変有意義な時間を過ごすことができた。熊谷にもこんなに素晴らしい芸術家と作品があったのだと驚き歴史の厚みを感じた。次回は歴史に特化した講演会を予定したい」と話した。

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