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深谷市立岡部中学校で特別授業 鬼板師・富岡唯史さんが歴史や技術伝える

実際に鬼瓦を手に持って重さを体感する生徒

実際に鬼瓦を手に持って重さを体感する生徒

 鬼瓦を制作する鬼板師・富岡唯史さんを招いた特別授業「美術文化講演会」が9月11日、深谷市立岡部中学校(深谷市山河)で行われ、1年生140人が参加した。

「中学生が日本の伝統文化に触れる非常に素晴らしい取り組み。鬼瓦の表情を自分でデザインすることで、想像力や表現力が育つ」と富岡さん

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 深谷市がかつて瓦やれんがを製造していたことから、地域の伝統文化を受け継ぐ思いを育てようと同校では2023年から美術の科目で、鬼瓦の制作に取り組んでいる。美術教員の清水裕子さんが富岡さんの下で鬼瓦制作を学び授業につなげてきた。生徒の作品は、これまでに東京都美術館や国立新美術館で展示する機会も得ている。今年は、鬼瓦制作授業の1時間目として講演会を初めて企画。鬼瓦の歴史や制作工程、伝統技術の継承と新たな展開について話を聞いた。

 小川町出身の富岡さんは埼玉県伝統工芸士。同校近くの「弘光寺」(針ケ谷)や「忍城」(行田市本丸)の鬼瓦も手がけている。講演会では、鬼瓦が寺や神社などの屋根に取り付けられ、魔よけ・厄よけや繁栄祈願の役割を果たしてきたことや現在の鬼瓦の原型が生まれた時代背景、広く普及した歴史も紹介。実物を見せながら、鬼の表情をデザインする上での豊かな想像力や表現力の重要性、屋根の大きさとのバランスを考慮するなど制作のポイントも紹介した。

 9月から11月にかけて「オリジナル鬼瓦」に取り組む生徒からは、「側面の直線はどう作るのか」「作品をどんな思いで作っていますか」「鬼瓦の値段は」「一番大きい作品はどのくらい」などとさまざまな質問が上がり、実際に鬼瓦を手に持って重さを体感する場面もあった。

 制作では、生徒自ら粘土にデザインを描き、土台から形を作る。約1カ月乾燥させ、工房の窯を使って1050度から1100度の高温で焼き、火を止めた後にいぶして「いぶし銀」の質感を出す。完成品は来年1月~2月に生徒の手元に届くという。

 清水さんは「生徒は現在、デザインのためさまざまな表情について学んでいる。最後まで諦めず、思いの詰まった自分だけの鬼瓦を作れるように頑張ってほしい」と話す。

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